11部分:第十一章
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てもいいけれど」
「ここで、ですか」
「場所は何処でも」
また囁く。
「何処でもいいのよ。どうかしら」
「ここは」
遂に言う。陥落しようとしていた。
「ここは人が来るかも知れないですから」
「駄目なのね」
「隣の楽屋が空いています」
遂に言った。
「そこなら。その部屋でしたら」
「わかったわ」
紅の唇を妖艶に歪ませて笑っていた。
「ではそこでね。それでいいのね」
「はい、そこで」
こくりと頷く。赤い顔で。
「御願いします」
「わかったわ。それじゃあ」
マネージャーを抱いて立ち上がる。そのまま彼女を隣の楽屋に導くのだった。
「行くわよ。いいわね」
「はい」
こうして沙耶香はマネージャーの身体を愉しむのであった。それが終わると彼女はシエナの楽屋にいた。そこでマネージャーを交えて話をするのであった。
「私のですか」
「ええ」
沙耶香はシエナに対してこくりと頷いて応えるのだった。
「そうよ。極秘にリークされたことだけれど貴女は狙われているわ」
「変質者にですか」
「そう。今夜ね」
そう彼女に告げる。
「それで私はこちらの方に頼まれて仕事を引き受けたの」
「マネージャーに」
「シエナ」
マネージャーはここでシエナの名を呼んだ。目が潤んでいて息が熱い。しかし何があったのかはシエナの知らないことであった。おかしいとは思いながらも。
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