暁 〜小説投稿サイト〜
グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第27話:思い出のバカンス……トラブルバスター要りますか?
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
リュリュを見送り、改めてMH(マジックフォン)の操作をしてウルフと通信状態にする。
そして開口一番……

リュカSIDE END



(ルクスリエース・バンデ号)
リューノSIDE

『どしたウルフ? お前……休暇中じゃなかった?』
ウルフが操作するMH(マジックフォン)から、ワイン片手に優雅な態度のお父さんが現れた。
きっとこちらの状況を聞いてたんだと思う。だってワインなんて飲まないもの……

「お食事中大変失礼致します。実は重大なトラブルがありまして……陛下のお力を拝借致したく、ご無礼と思いながらも連絡させて戴きました」
普段では有り得ない態度のウルフとお父さんに、思わず笑いそうになる私とマリー……

『ふ〜ん……どうした? 悪霊にでも取り憑かれたのか? 隣に顔の黒い霊の姿が見えるぞ(笑)』
ウルフの隣で身代金交渉を監視しようとしてる犯人を指差し、その被ってる覆面を嘲笑いながら余裕を見せるお父さん。

「いえ……そうではありません。私の乗る船が占拠され、陛下に対し身代金を要求していたのです。彼はその犯人達の一人です。ご覧の通り、この船に乗る者達はここに集められ、人質として囚われております」

ウルフは身体を引いてMH(マジックフォン)にこの会場を映させると、冷静に状況説明をする。
思わず私も会場全体を見渡した。するとこの会場には来てなかった人達も犯人達に捕まり、私達と一緒に人質状態に貶められている。

『ふ〜ん……何、お前等……お金が欲しいの?』
とても気の抜けた言い方で現状を理解するお父さん。
まるで今気が付いたかの様に見える。

「当たり前だ! 金が欲しいからこんな大がかりな事をやってるんだ! 言われなくても解るだろ!」
『解る訳ねーだろ。卑しい平民共が何を考えてるのかなんて、国王たる予に理解できるはずがない!(笑)』
緊張感の感じられない交渉相手(お父さん)に、犯人が怒りの声を発した……が、余計ムカつく返答をされ身体を震わせている。

折角のバカンスを台無しにする犯人共に対し、いい気味だと思いつつも不意に或る事に気が付いたのでマリーの耳元まで口を運び尋ねる。
「ねぇ……犯人共を怒らせて、私達は大丈夫なの?」

「さぁ……マイダーリンは強いから、犯人達が暴れ出しても大丈夫なんじゃないの?」
でも、事態を深刻に捉えてない彼女からは、ユル〜イ回答しか返ってこなかった。
私もウルフの実力に疑問は持たないけど、犯人達が暴れ出したら1000人は居るだろう人質全員を無傷で助けられるとは思えない。

どうなるのか不安に思っていると……
『仕方ないなぁ……お金払うよ。そしたら皆を無傷で解放してくれるんでしょ?』
と、お父さんが身代金支払いを承諾した。

「ふん! そうや
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ