真の悪、再び
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もし俺があんな風に言われた間違いなくイチコロだわ・・・
「本当の・・・自分・・・」
あいつらも心が揺れ動いているようだ。さすがウェンディ!!
「思い出してください。子供の頃のこと・・・野山を駆け巡り、日が暮れるまで泥んこになり遊び、友達と笑いあって、夢を語り合ったあの日々を!!きっと、本当の自分が見えてくるはずです」
ウェンディの顔がすごくキラキラしてる・・・美しすぎる・・・
「あの子、どこまで本気なのかしら・・・」
「意外に全部な気がするよ・・・」
「いや、間違いなくそうでしょ・・・」
シャルルとカナさん、セシリーはウェンディの説得を見て目を点にしている。
「兄貴ぃ!!」
「どうするっスか!?」
「子分ども情けないぞぉ・・・真の悪がこんなことで泣いてどうする!!」
「「兄貴ー!!」」
3人はウェンディの言葉に号泣していた。わかります・・・俺もそっちの立場だったら泣いてるもん・・・
「俺たちは、真の悪こそが本当の俺たちだと思っている!!」
リーダーの言葉に子分二人はうなずく。
「そいつを否定するんなら、教えてもらおうか!!ケツプリ団の本当の自分とやらを!!」
そういう奴等の手には、なぜか黒タイツが握られている。なにこの展開・・・
「何のまねだ」
「お前らの話に乗ってやろうって言ってんだよ。だったらこっちのルールにも、一個くらいはのってもらわねぇとな」
まさか・・・あれを着なきゃいけないの!?勘弁しろよ・・・
「エルザ!!よしなよ!!」
カナさんが止めようとする。しかし、
「よかろう」
「「「「ええっ!?」」」」
エルザさんは黒タイツに身を包む。しかもなんか笑顔なんですけど・・・
「大丈夫・・・ですか?」
ウェンディは心配して声をかけるが、エルザさんは気にすることなく、髪に花を付ける。
「その花は?」
「ピクニックした時に積んでおいたのだ。良い香りがするのでな」
「ワンポイントおしゃれをいれるなんて、さすがです!!」
「この変な格好でも、花飾りのおかげでかわいらしくなってますね!!」
「そ・・・そうかな〜?」
ウェンディと俺はエルザさんのおしゃれに感心している。俺はそんなのあっても絶対着たくないけど。
エルザさんは服の感触を確かめるように、入念にストレッチをしている。
「着心地は悪くない」
「そりゃあそうだろ!!」
「だが、お前たちに問う。この黒いスーツに、お前たちはどれ程の誇りを持っているのだ?」
エルザさんはケツプリ団に真っ正面から向き合い、そんなことを問いかける。
「誇り?」
「そうだ。真の悪を名乗るならば、1つや2つ持っているだろう。お前たちの悪の哲学、悪の美学を聞かせてもら
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