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ダンジョンにSAO転生者の鍛冶師を求めるのは間違っているだろうか
少女、現る
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かり感心していると、
「そお? なら入らせてもらうわよ」
と、昨夜嫌ほど聞いた少女の声が聞こえた。
ガタッ、と建て付けの悪い扉が開く音を聞き終えるが早いか、俺は自分でも驚くほどの瞬発力で扉に突進し、全力で押し返した。
ゴッという硬質な音の後に、ドサッという地面に何かが倒れ込む音が扉の向こうから聞こえた。
それにはっとして、扉をそっと開けて、できた隙間から外を覗くと、
「うぅぅ〜〜…………」
と、完全に目を回して仰向けに倒れた昨夜のまな板ツインテ巫女がいた。
「………………どうしたものか」
と、その少女を前にしてしばらく考えた後、工房の中に連れ込、もとい入れることにした。
◆ ◆ ◆
床に寝かせるのもなあと思い、机に寝かせたのはいいものの、勝手がわからず、しばらく黙考した末に、とにかく冷やそうと思い、取り敢えず、額にできた痛々しいこぶに水で濡らしたタオルを載せた。
SAOじゃあまず怪我は負わないし、現実世界では俺は一人っ子の引きこもりで何故か身体の強い青年だったから、看病をした経験もされた経験もないから、視聴していたアニメからの知識で、載せてみたのだ。
確かあれは風邪を引いて寝込むヒロインを主人公が看病するというシチュエーションだったけど、まあ、いいや。
机の横にあった椅子に座って、タオルを載せてやってから穏やかになった少女の顔を手持ち無沙汰に眺めた。
少女の寝顔は文句のつけどころのないほどに可憐だった。
花弁を思わせる、小さく淡い唇の隙間から可愛らしい寝息が漏れている。
なんだか、無防備な寝顔をこんなに近くで見るのは後ろめたくなってきたから、顔を逸らして、近くにあった
団扇
(
うちわ
)
で少女の顔を煽いだ。
「んぁっ…………」
すると、見計らったように少女は目を覚まし、ゆっくりと起き上がった。
「つっ!痛てて〜」
完全に起き上がったところで激痛が走ったのか顔を歪ませた。
「大丈夫か」
団扇を扇ぎ続けながら、顔を背けたまま言った。
「へっ?あれ、なんで、あんたが…………ていうか、ここどこよ」
まだ意識が完全に覚醒していないようで、ボーッとした顔で周りを見回している。
まだ記憶の方が伴っていないようだ。
「ここは俺の工房だ」
記憶が繋げてやろう、という完全なる善意から言ったのだが、やはり意志疎通っていつでもままならいものだな。
「あーそお。……………って、ん? なんで私があんたの工房で寝てるのよ……………って、寝てた? 私が? まだ、知って間もないあんたの工房で? ていうか、あんたの前で?」
俺の言葉で、次第に意識がはっきりとしはじめた少女は俺の意図していな
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