【東方Project】編
083 「私に任せて先に行け」
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
る。声の主である白かったり黒かったりする少女──魔理沙は俺達に向かって、“ミニ八卦炉”を──マジックアイテムをこちらへと向けていた。
……そんな魔理沙だったが、蛍≠倒して以来ずっと実体化していたミナに気付くや否や、とんでもない事を宣った。
「……って、師匠じゃないか」
「「師匠っ!?」」
「あー、少し魔法について悩んでいた少女が居たので、アドバイスしたら師匠≠ニ懐かれる様になってしまって…。……ほんの少しし──それも、大したアドバイスはしてないんですけどね」
驚く俺とシホに、ミナは言い訳がましく説明してくれる。
「……さて、時間も逼迫してますし、ここは曲がりにも師匠≠ネ私が残りますから、シホさんとマスターは先を急いで下さい」
「……判った」
「……行こう、シホ」
そんな死亡フラグみたいな事を宣ったミナの目を見ても不退≠フ意思が強く感じられたのでミナの言葉に従って、俺とシホは【迷いの竹林】を強く駆け出した。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「寝入っていたところ、紫に月がうんぬんかんぬん≠チて叩き起こされているから機嫌が悪いのよね。……くぁぁ〜」
魔理沙に続いて、今度は欠伸をしている霊夢と鉢合わせになってしまった。……どうやら霊夢の中では、今回の異変#ニ人は俺達になっているらしい。……夜を止めた≠フはミナ──つまりは俺達なので、月≠フ件に目を瞑るなら、異変≠起こしている事は強ち間違いでは無い。
(……同類発見…)
霊夢は、霊夢の言葉を信じるなら──紫に叩き起こされたらしい。……正直、同情を禁じ得ない。
「……真人は先に行って」
「ああ──って、俺が行くのか? ……どっちかと言わばシホの方が良くないか?」
返事をしかけたところでのシホの信じられない言葉に転びそうになった。……普通に考えれば、シホが先に行った方が確実なのだが、ミナと同じくシホも譲るつもりは無いらしい。シホの眼がそう語っていた。
「……判ったよ」
数瞬だけ月を見上げた後、シホを尻目に見ながら【迷いの竹林】を駆け出した。……心無しか、月が妖しく輝いている様な気がした。
SIDE END
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ