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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#22 タルタロスへ強制連行
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街を助けられない。それが歯がゆかったのだ。あの森で、アルは助けてくれた。命の恩人、と言えばアルだって、イオンにとってみればそうなのだから。
そして、事態を終息させたのは、まさかのジェイドだった。
「やれやれ……。アルに先を越されましたね」
ジェイドは、頭を下げるだけではなく、跪いたのだ。
「どうかお力をお貸しください……。 ルーク様」
ジェイドの行動には、ルークも驚いていた。さっきまで高圧的な態度だったのに、と。そして、ジェイドの部下であるその他の軍人達も動揺を隠せず、驚いたようだった。
それは、アルの時以上に場がざわついたのだ。
そして流石に、ここまで言われて、頭を下げられて、断る様な事はルークには出来なかった様だ
「わかったよ。国王に取りなおせばいーんだろ?」
ルークは頭を掻きながらそう言う。ジェイドはそれを訊くと、まるで待ってました! と言わんばかりに、スっ! と立ち上がり。
「いやぁ、助かります! そうと決まれば急ぎましょう!」
本当にさっきの態度は、なんだったのだろうか? 七変化? とも思える程の速度。流石のルークも怒るどころか、呆れ返ってしまっていた。
「……いい性格してんなアンタ」
だから、怒る代わりにそう言っていた。
「……ルーク。本当にありがとう」
アルは、頭をゆっくりと上げると、ルークを見て再び礼を言った。。
「べっ……、別に、大した事でも、なんでもねーよ! んなこと!!」
アルからの礼には、流石に照れるのだろう。あからさまに 逸らしていた様だが、バレバレだった。アルも、ルークを見て微笑んでいた。
(アルにも色々あったのね……)
ティアは、そんな2人を眺めながらそう思っていた。本当に不思議な人だとも、同時に思う。見た事もない譜術を操り、そして 記憶が無いのにも関わらず、一般常識とは言え、博識ぶりを見せる時がある。
そして、先ほどの行動も、そうだった。
ティアは、彼の力になれれば、とこの時から、思う様になったのだった。
「さぁ ぐずぐずはしていられませんよ。大詠師派の邪魔が入りかねません」
ジェイドがそう言うと、ルークが反応した。判らない単語が飛び出したからだ。
「大詠師派って?」
ルークが首を傾げつつ、アルの方を見る。アルも、う〜ん、と唸っていた様だが、 答えが帰ってくる事は無かった。
「ごめんね……、ちょっとまだ勉強不足だったみたいで。そこまで詳しくは。ローレライ教団っていうのは判るんだけど」
そう言い頭を掻きながら苦笑する。それを見たイオンが前に出ると。
「それは、ボクから説明します。 お恥ずかしい話ですが ローレライ教団
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