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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#22 タルタロスへ強制連行
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…あの冷静なティアさんがこんなに、慌てるなんて。ひょっとしてその……超振動って言うのの、きっかけは、ティアさんなのかな……?)
自分のせいで、巻き込まれたのだとしたら、確かに庇うだろう。それが、ティアであれば尚更だ。短い時間だけど、とても誠実な人なのだという事は、アルにも判っていたから。
そして、話を訊いていたイオンが口を開いた。
「ジェイド。……ティアの言うとおりでしょう。彼らにそのような類の敵意は感じられません」
イオンがそう言ったのに続けて、アルも答える。
「オレも、イオンに賛成だよ。……だって、そもそも ルークは、敵国であるマルクトに単身(2人だけど) 乗り込んでくるなんて…… ちょっと考えにくいし、隠密行動の目的なら、エンゲーブで泥棒するのも、正直、ちょーっと、異常な行動だと思うよ? だって、……メチャクチャ目だってたし」
アルもイオンに賛成の様だ。だが、その過程の話を訊いたルークは黙ってはいられなかった。
「だー! アレは俺じゃねーつーの!!」
「はぁ……、食料庫のは兎も角、店先の食べ物勝手に食べたでしょ?」
ティアがルークを落ち着かせる様に、っというか 一言突っ込みを入れていた。このやり取りを見ていたジェイドは、軽くため息をすると。
「……まぁ そうでしょうね。特にファブレ家の御子息の方は温室育ちで世界情勢には疎いようですし?」
「悪かったな! 大きなお世話だ!!」
ルークを逆なでする様にそう言うジェイド。正に火に油を注ぐの様な物なのだけど、それが好きなのだろう……多分。そして、アニスはアニスで、ルークの事を知ってまだ悶えていた。
すると今度はイオンが答える。
「ここは、寧ろルークたちに協力をお願いしませんか? 皆さんご存知のように昨今……、局地的な小競り合いが頻発しています。 ホド戦争が休戦してからまだたったの15年です。 このままでは再び本格的な全面戦争へと発展するのも時間の問題です。そこでマルクと王国ピオニー九世閣下は和平条約を提案した親書を送る事にしました。僕はローレライ教団最高指導者という中立の立場から協力を要請されました。 我々は今和平の支社として戦争を止めるためにキムラスカ王国へ向かっています」
イオンの話を訊いて、色んな単語を訊いてルークは驚く。
「戦争を……? 止める……? てかそんなにヤバかったのか? キムラスカとマルクトって……」
自分の口で、その言葉を口にして、改めてルークも唖然としていた。温室育ちであれば、世界情勢を全く知らない。ずっと、家で過ごしていたのであれば、平和だっただろうから、知らないのも仕方の無いことだ。
「とは言え、我々は
敵国
(
マルクト
)
の使者です。そうすんなりと、国境を越えられるとは思
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