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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#22 タルタロスへ強制連行
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ルークもティアも 抵抗は無駄であり、寧ろ状況を悪くさせると判断した様で、大人しくして、タルタロスへと入っていった。






〜戦艦タルタロス〜


 2人を拘束すると、直ぐにジェイド直々に尋問に入った。

「2日前に起きた第七音素(セブンス・フォニム)の超振動はキムラスカ王国王と方面から発生。 マルクト帝国領土タタル渓谷付近にて収束となります。 超振動を起こしたのが貴方達ならば、不正に国境を越え マルクト帝国領内に侵入したことになりますね……。不法侵入罪となってしまいますよ」

 因みに、この尋問を集中的にしているのは、ルークの方だ。ティアは元々身分はイオンが分かっていた為すんなり素性は判ったから。問題はルークにあった。

「ティアが神託の盾(オラクル)騎士団の人間だということは判りました。……ではルーク。貴方のフルネームは?」

 ジェイドの言葉を訊き、少し間を空けて、ルークは答えた。


「――……《ルーク・フォン・ファブレ》 お前らが以前、誘拐しようとして、失敗したルーク様だよ」


 その話を訊いて、場が騒然となる。

「え……? ファブレってたしか………」

 アルには、聞き覚えがはっきりとあった。世界情勢の話や歴史でも あったからだ。
 大体判ったという感じのアルの顔を見て、ジェイドは笑った。今はルークの尋問の時間だと言うのに。

「……貴方の勉強熱心ぶりには本当に驚かされますね。はい。教本にも書かれている程、有名人です。 キムラスカ王室と姻戚関係にあるファブレ公爵のご子息ってことですね」

 ジェイドがそう言い終えると同時にアニスは目を輝かせた。

「公爵!?ステキ〜〜?」

「「ルーク……」」

 そして、イオンとアルは心配そうな表情で見ていた。明確に敵国(キムラスカ)の人間だと白状したからだ。少しくらい、言葉を濁してもいい部分をはっきりと。
 ……ジェイドであれば、無意味になってしまうと思えるが、それでも心配になってしまうのは仕方が無いだろう。

「……敵国の王室関係と神託の盾(オラクル)騎士団の人間が共謀しての不正入国ですか。 ……いよいよもって、ただの物見遊山とは思えませんね。……それに誘拐とは? 随分と穏やかではありませんが」

 ジェイドは続けて、更に尋問を進め様とした時、ティアが一歩前に出た。

「ジェイド大佐! ……今回の件は偶然発生した超振動で、私たち2人が飛ばされてきてしまっただけです。 ファブレ公爵家のマルクトへの敵対行動ではありません もちろん神託の盾(オラクル)騎士団も無関係です!」

 ティアがそう強く訴えたのだ。アルは直ぐ横でいて、その強い口調と声量、そして何処か慌てた様子なのを訊いて驚く。

(…
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