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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#22 タルタロスへ強制連行
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に。と言えば多分まだ怒ると思うから、アルは口を閉じた。

 だけど。

「改めて・・・お帰りなさーい♪ 3人ともっ♪」

 すぐに元通りに戻る。演技をしていたのかな? と思える程の変わり身の早さで。そんな事をいちいち突っ込んだら、長くなる事をジェイドは知っているのか、本題に素早く、自然に入る。

「ご苦労様でした アニス タルタロスはどうですか?」

 それを訊いていた。タルタロスは、移動手段だから、訊いたのだろうか? エンゲーブの傍に停泊していた筈だけど、とアルは思っていたが。

「ちゃんと森の前に来てますよぅ!大佐が大急ぎでって言うから特急で頑張っちゃいましたぁ!」

 そうアニスが答えていた。確かに、森周囲は、それなりに広い平野。タルタロスを留めるのも、問題ないだろう。でも、何で態々ここまで乗ってくる必要があるのだろうか。

 その答えは直ぐにやってきた。


 森の中に無数の、規則正しい足音が響く。アニスの後ろから、沢山の軍人が、軍隊がやって来たのだ。瞬く間に、その軍隊は連携を取り、ルークとティアを四方を包囲していた。 
 森の中に逃げる事も、他の場所に逃げる事も出来ないだろう。


「―――えッ!? 何だこれ!! どーなんてんだよ??」
「さ……、さあ…… 俺は聞かされてなかったからなんとも…… ってかオレもかな? 黙って出てきちゃったし」

 ルークは騒ぎ出し、流石にアルも予想外だったので、動揺していた。あのエンゲーブから出るな、と言われた事を破ったのは、事実。それくらいで、と思えなくもないけれど、現に包囲されてしまっているから。

「いえ、アル。貴方は関係ありませんよ。拘束の対象は、彼らです。 彼らは、正体不明の第七音素(セブンス・フォニム)を放出していた疑いがあるのです。タルタロスの検知器にも反応がありました。 ……よって、貴方方を拘束します」

 そう言うと軍隊のメンバーが取り押さえに入った。逃げられない様に、数の利を活かし、あっという間に拘束されてしまう。

「ジェイド!? 2人に乱暴な事は……」
「そ、そーだよ。ルーク達はイオンを助けてくれた人たちだよ!? 酷い事するのはあんまりだよ」

 突然のことだ。アルはちょっと動転していた。イオンはまだ落ち着いていたようだけど抗議をしていた。軍隊の事に首を突っ込むのも、どうかと思うけれど、ここまで一緒に戦ってきた人達に酷い事をするつもりなら……、黙っていられなかった様だ。

「2人とも落ち着いて下さい。 何も殺そうというわけじゃありませんよ。……勿論、2人が抵抗しなければ、ですどね」

 そう言うと、、軍隊のメンバーに指示を出す。

「連行せよ」

 一言命令を発し、そのまま戦艦タルタロスへ強制連行となった。
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