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魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
九校戦編〈下〉
九校戦八日目(8)×対三高戦とその後について
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の仕上げ調整に余念がないが手の空いたメンバーが来たとしても仕事はもう終わらせている」

昨日のデバイス調整を一気に三人分をやってから、ウチの最新技術を見せただけあってかレオが出したビットについてを聞かれたがこれについては言えない。目視だけならいいと言っているので、再現しようにも無理だろうと思っているからだ。新人戦から本戦に鞍替えをしたとしても、深雪がミラージ・バットに出場する事は明白だったので準備だけはちゃんと完遂していた。

「一真君も無理をしないで休んでね、貴方は新人戦で散々選手兼エンジニアとしてやってきたのだから」

俺は怪我人ではないが、これ以上無理をすると明日やる事に差し支えるので休む事にした。しかし時計に緑のランプが光った事で、俺と深雪に蒼い翼やCB関連の者全てが通信機をはめたら、聞こえてくるのは無頭竜の荒れた声だった。それも一睡出来ない程、とても追い詰められた声でもあった。

「第一高校の優勝は最早確定的だ・・・・」

「馬鹿な!諦めると言うのか?それは座して死を待つという事だぞ!」

「このまま一高が優勝した場合、我々の負け分は一億ドルを超える。ステイツドルで、だ」

「これだけの損失、楽に死ねんぞ?ただでさえ今回の企画(プラン)は負けた場合の金額が大きすぎて本部が渋っていたのを、我々が無理に通したものだからな。良くて生殺しの『ジェネレーター』であり、適性が無ければ『ブースター』として死んだ後まで搾り取られる事になる」

テーブルを囲んだ男達は、悍ましい物を見る目で部屋の四隅にボンヤリと立ち尽くす四人の男を順番に窺い見た。何か映画で見た事があるサイボーグに見えるが、実際は強化人間なのだろう。

「この企画が無ければ今期のノルマを達成出来なかったとはいえ・・・・少し強引過ぎたか」

「そんな事を言っている場合ではなかろう!・・・・こうなっては最早、手段を選んでいる場合では無い」

「そうとも!最初から本命に負けてもらう予定で色々と手間を掛けたのだ。多少手荒な真似になっても今更躊躇う理由は無い。客に疑いを持たれた所で、証拠を残さなければ何とでも言い訳は立つ。この際、徹底的にやるべきだ」

「協力者に使いを出そう。明日のミラージ・バットでは、一高選手の全員に途中で棄権してもらう。・・・・強制的にな」

「運が良ければ死ぬ事はあるまい。さもなくば、運が悪かったというだけだ」

狂気を孕んだ含み笑いが、同意の印に投げ交わされた事で俺らもそろそろ全体的に動くとしようとしてから、久々に蒼太と一緒に話しながら寝たのだった。この事については明日の鍛錬での事務連絡にしようと思ったからだ。
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