第四幕その十二
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「ギリキンの国のかなり奥で」
「ナンダ坂も越えてね」
「そこからさらに先に行ってですよね」
「川のところにあるよ」
「随分大変な場所にいますね」
「そうだね、だから行くまでがね」
それこそと言うカエルマンでした、神宝に対して。
「大変だよ」
「いつも通りですね」
「ははは、オズの国の冒険はね」
カエルマンは神宝の今の言葉にも笑って返しました。
「常に大変なものになるね」
「そうですよね」
「けれど大変だからこそね」
「まさにそれであるからこそ」
「楽しいんだよ」
「その大変な冒険を乗り越えて先に進んで」
「そして目的を適えるからこそね」
楽しいというのです。
「そうなんだよ」
「そういうことですね」
「そう、じゃあ御飯を食べたらね」
「先にですね」
「進もう、少し行ったらルーン村だよ」
「あのルーン族がいる」
「そう、あそこに行くからね」
こう神宝達にお話するのでした。
「楽しみにしていてね」
「ルーンの人達も今ではね」
魔法使いも五人にお話します。
「悪いことはしないし攻撃的でもないから」
「安心していいですね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「あの人達はすぐに破裂するから」
このこともです、五人に注意するのでした。
「このことには気をつけてね」
「わかりました」
「破裂しても元に戻るけれど」
それでもだというのです。
「そこは気をつけてね」
「破裂させたら可哀想だから」
「うん、そういうことだよ」
こう神宝達にお話します、そしてなのでした。
ケーキはタルトを食べつつです、カエルマンに尋ねました。
「そういえば蛙も」
「僕の同族達だね」
「はい、膨らみますよね」
「頬とかがね」
「そうですよね」
「あまりにも膨らませたらね」
頬なりお腹をです。
「あまりよくないんだよ」
「破裂しますか」
「そうなりかねないからね」
「童話でありましたね」
神宝がまた言ってきました。
「蛙がお腹を膨らませ過ぎて」
「破裂するんだね」
「それでお腹を縫い合わせることになったんですよ」
破裂したそのお腹をです。
「そうなるからですね」
「膨らまし過ぎてもね」
「よくありませんね」
「そうだよ、何でも過ぎたらね」
「よくありませんね」
「そうしたことになるからね」
カエルマンは自分の右頬を自分の右手で触りながら五人にお話しました、皆で楽しく御飯も食べるのでした。
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