1期/ケイ編
K12 光線と銃弾
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ォニックゲインをチャージする。
「 『俯かない 諦めない pray Your Destiny』 『突破するんだ 心のmaze そして Your Future』 ――」
フォニックゲインを限界まで流したレーザーサーベルが、翼のブレードのように巨大化した。
「飛びのけ、雪音!」
クリスが高くジャンプし、射程上から離れた。
ケイは巨大レーザーサーベルで、ビル型ノイズを縦に両断した。
ビル型ノイズは斬られた断面から炭素分解し、完全に黒炭となり灰の砂となり、風に攫われて消えていった。
大きく息を吐いて、プリズムレーザーを地面に立てた。
「おい」
横着な呼び方は、今しがた共闘したばかりのクリスから。
「前にあんたは、あたしのやり方は戦争を絶対に無くさないと言ったな。じゃあ、どうやったら戦争を無くせるんだ?」
「難しいこと聞くなあ」
そんなものが分かっていれば、とっくに人類から争いなど無くなっている。だが、思った通りを言い返せば、こうしてまっすぐケイを見つめるクリスを傷つける。
「正直、俺も分からない。前に言った友達なら、ひょっとしたら答えられたかもしんねえけど。そうだな。とりあえず、この力じゃないのは確かだ」
ケイはA・レンズのギアを解除し、ペンダントを手にした。
「コイツで争いを無くせるなら、あいつはコレを自分で使ったはずだ。それが俺に送りつけられたんだから、シンフォギアじゃあないんだろうな」
「――ふうん」
クリスもまたギアを解き、踵を返した。
「どこ行くんだ」
「あんたにゃ関係ねえだろ」
「いや。行くとこがあるなら送ってこうかと。俺、バイクだから」
「よけいなお世話だ! これ以上、借りを作って堪るか!」
ケイが止める間もなく、クリスは倉庫街から走り去った。
さて、とケイは気を取り直し、停めてあるバイクを取りに行った。
翼のライブが終わった後で、未来と響を寮まで送るくらいはできるだろうと考えながら。
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