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リリなのinボクらの太陽サーガ
脱出
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[大丈夫ですか王!? すみません教主、ディアーチェがノックダウンしてしまったので、また奥の方へ戻らせて頂きます]

間の悪いタイミングで視界共有してしまったディアーチェが、シュテルに介抱されるまま再び精神領域の奥へと引きこもった。なんか彼女には悪いことをしてしまったな……事実を知らないレヴィだけクエスチョンマークを出しているが。とりあえず彼女の犠牲を無駄にしないように、改めて皆に注意しておく。別に彼女は死んでないけど。

「全員、絶対に後ろは見るな。見ようと微かでも思ったら、俺のデコピンが火を吹くぞ」

「え……デコピンが火を吹くって何?」

「ん〜でも威力は洒落にならないよ? 実際に打たれたらしばらく悶絶するもの。ボクも打たれたくないと思うぐらいだし」

『打たれた部分に火が吹かれたような痛みが走るという意味では、本当に文字通りなんだよね。サバタ様のデコピンって。それにしても結局……お洒落は一時の夢だったか。丁度良い機会だから、後でバッサリ切ろうかな』

「マキナ……せっかくセミロングまで綺麗に伸ばしているのに、もったいないよ」

『ま、まぁ……シャロンがそういうならそうするよ。じゃあいつか、ポニーテールにでもしようかな……』

意外と余裕だな、あいつら。いや、髪は女の命と呼ばれる程大事な物だ。何だかんだでレヴィも結構気にしてるんだから、あの二人が気にしても何ら不自然ではない。それに後ろを気にしない様にしているなら、むしろこういう話に意識を傾けていた方が良い。

まだビクビク動いている肉塊を放置し、俺達は運搬通路の突破に成功、空港施設の内部へとたどり着いた。来た時と違ってすっかり静かになっている公共施設は、本来あるはずの人気が無い事で不気味な空気に包まれていた。しかしアンデッドもいないから、脱出するには好都合だろう。

ゴゴゴゴ……!!!

「地震が激しくなってきている……ニダヴェリールの崩壊までもう間もない! 急いでラプラスへ乗り込め!!」

そう叫んだ俺達はひたすら第7ハンガーまで突っ走り、来た時のままの状態で停めてあるラプラスに全員乗船。エンジン始動と同時に最大船速で離陸する。その直後、眼下にあるニダヴェリールの大地に無数の地割れが入っていき、さっきまで俺達がいた空港や企業区のビルを飲み込む。崩壊していく故郷をマキナとシャロンは別れを惜しむ表情で見届けており、二人の後ろ姿から漂う壮絶な悲しみの空気を前に、俺は何も言葉を伝える事が出来なかった。

「……〜♪」

『シャロン……』

「これは……アクーナに伝わる鎮魂歌か。……そうだな。弔ってやる時間は無かったが、せめて彼らの魂に哀悼の意を示そう」

辛さと悲しさを胸に、涙を流しながらシャロンは死者への弔いの歌を歌う。それは自分達だけ生き残
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