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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#21 チーグルの森・決着
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 ルークは苦戦をしながら、あることを思い出していた。




〜キムラスカ王国・ファブレ公爵家〜


 それは、屋敷にいてルークの師匠(せんせい)と一緒に修行していた時の事だ。
 毎日がつまらなく、退屈な日々。そんな日常生活の中で唯一の楽しみの1つが師匠(せんせい)との剣術の修行だった。

『でもよぉ、師匠(せんせい)、相手がどんな奴でも こっちがやられる前に やっちまえばいいじゃんか?』

 ルークは、防御のいろはを指南されていれるのだが、脇が甘すぎて注意をされていた時だ。だが、ルークはそれを一蹴していた。防御よりも攻撃だと。

 ルークの師匠(せんせい)は、軽く笑う。

『では 私にも、それが通用するというのか? ふふ、私を倒しきれていないようだが』
『うっ……』

 師匠の言葉が頭をよぎる。これまでは手合わせ程度しかしておらず、本当の意味での実戦経験はなかったから。



〜チーグルの森〜


 場面はチーグルの森。
 ライガ・クイーンとの死闘。

(今の俺じゃ敵わない 師匠(せんせい)……!!)

 何度も躱される攻撃。そして、何度も吹き飛ばされてしまう強大な攻撃。戦闘不能こそならなかったけれど、実力の差があるのは明らかだった。ルークはそれを意識してしまい、注意力も集中力も削られていき、攻撃が単調になってしまったのだ。

 そして、何度か追撃を受けてしまっていた時。


「やれやれ、見ていられませんね…… 助けてあげましょう。」


 突然、入口の方から声が聞えてきた。

「「!!?」」
「あっ!」

 アルも粗方ライガ達を倒した為、ルーク達の助太刀に行こうとした直前だった為、直ぐにその声の主を確認する事が出来た。入口に配備されていたライガ達も既に一蹴している様だ。

「ロックブレイク」

 声の主が詠唱を終え、第二音素である譜術を発動。ライガ・クイーンの足元の大地が揺れ動き、 石の槍となって襲い掛かった。

「ジェイドっ!」

 アルは、駆け寄った。そう、声の主はジェイドだったのだ。

「今は話しは後にしましょう。 あの時と似たような状況でしょう? 今であれば、兵隊もいません。ティアもいますし、集中する事ができます」

 ジェイドがそう言うと、アルも頷いた。確かに強力な譜術を使用する為には、理想的だ。

「だね。こっちも兵隊は片付いた。他のライガもジェイドがやってくれたみたいだし。……決着をつけよう。」

 アルとジェイドは頷いた。

「天光を満ところに我はあり…… 」

 ジェイドの詠唱。……アルはその詠唱文は知っていた。否、頭の中で浮かんできた。神なる雷の譜術を。

「黄泉の門……開くところに汝あり
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