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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#21 チーグルの森・決着
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きく迸る。
だが。
「ガアアアアアア!」
ライガ・クイーンは、炎がきえない事を悟ったのか、再び雄たけびを上げた。自らを鼓舞する類のモノじゃない。次の瞬間、周囲にいた無数のライガたちが一斉にアルに飛び掛ってきたのだ。
「くっ しまった!!」
アルは
炎龍
(
サラマンダー
)
の制御に集中していた為、一斉に飛びかかってくるライガに対応する事が出来ない。
先ほどルークが受けた一撃には比べるべくも無いが、無数の牙と爪が一斉に襲いかかってきた為、アルも吹き飛ばされてしまった。
「ぐぁっ……」
倒れ伏す事こそ、拒否する様に膝をつくアル。
「アル!!」
ルークの治療を終えたティアも駆け寄って、治癒術を使用した。切り傷も何とか塞がり、出血の量も抑える事が出来た。
「あっ ありがとう……。 くそ……、 あの
炎龍
(
サラマンダー
)
は、集中しておかないと、出し続ける事ができない。……だから、オレに攻撃しやすいし、集中が切れたら消える。……それをあの一瞬で判断したのか? ……見た目に反して、凄く賢いんだ。……アイツは」
アルは、炎を消し、悠々佇むあのライガ・クイーンを見てそう呟いていた。 あの譜術《フレイム・ドラゴン》は、
術者
(
アル
)
と完全にリンクしている。そして、制御する為には術者アルは集中していなければならない。故にそこを付けば、攻撃は当てやすく、更に攻撃を行い集中力を削げば、制御を失って消滅するのだ。
あの炎が術者の手を離れ、勝手に暴れるのも危険な為、これで良いとも思えるが、それでもあの一瞬で判断したライガ・クイーンは驚嘆に値する。
「かなりの強さよ……! 回復、後方支援を含めた援護は任せて。近接戦闘は頼んだわ ルーク! アルは周りのライガをお願い、女王に近づけさせないで」
「お……、おう!」
「わかった。あのライガ達がいたら クイーンに集中できないから。 兵隊は任せてくれ、終わったら直ぐにそっちに行くから」
短く作戦を立て直すと、皆は一気に飛び出した。
ルークとティアは、ライガ・クイーンに。
アルは、無数のライガに。
「さあ、お前らの相手はオレだ」
何とか、ライガ達の
増悪
(
ヘイト
)
を誘う事が出来たアル。ライガ達も標的をアルと見定めた様だ。一切視線を逸らさずにアルを睨みつけているから。
先ほどの
炎龍
(
サラマンダー
)
を見て、……ひょっとしたら、無数のライガがアルを標的にしたのは、これはあの
女王
(
クイーン
)
の指示かもしれない。
「……なら、好都合だ」
仲間達はこれでクイーンのみに集中できる。一撃一撃の威力はかなり高いが、一匹だけなら、攻撃も回避しやすい。
そして それぞれの第2ラウンドが始まった。
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