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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#20 チーグルの森・ライガ・クイーン
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方が好都合よ」
そう、ライガは如何に仔どもであろうと人間を襲う。人とモンスター。天秤にかければどちらを取るのか、判りきっている。そして、この場所が人間の集落の傍である以上、ティアの言うように、その方が効率が良いだろう。
そして、まだ産まれていないから、痛みや苦しみもきっとまだマシだ。
「……オレも気持ちはわかるよルーク。でも……オレはこのまま ここでコイツの餌になるわけにはいかない」
アルにだって、ルークが言わんとする事は判っていた。命を尊ぶのは大切な事だと言う事、そんな事は記憶が無くたって判る。だけど……それ以上に強い思いがあるから。
ライガが家族を守っている様に、自分にも待っている家族・・がいるから。
「オレにはまだやらなきゃならない事があるから! ここは絶対に引けないっ!」
アルは、そう言うと完全に構えた。
「………ッ! クソぉっ!!」
ルークは、アルの言葉を訊いて、そして行動を見て これ以上は何も言えなかった。勿論アルだけじゃない。……相手も。
『ガァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』
もう待ってくれない。
それが、クイーンの合図なのだろうか。……一斉にライガ達が飛び掛ってきた!
「来るぞ!!」
「ええ! 油断しないで!」
「ちっくしょ!!やってやらぁ!!」
無数のライガ。……そして、その巨体から考えられないような俊敏さで、ライガ・クイーンが襲い掛かってきた。
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