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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#20 チーグルの森・ライガ・クイーン
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きとめた。

「みゅっ みゅ〜〜〜…… ありがとうですの、たすかったですの……」

 自分を受け止めてくれたルークを見て、ミュウは涙をポロポロと流しながらお礼を言っていた。あのまま、飛ばされていたら、死んでいたかもしれない、と強く思っていた様だ

 そして、お礼を言われたルークは、やっぱり慣れていない様である。

「カ……カンチガイすんなよ! たまたまだよ!!」

 慌ててそう返しており、何時もの毒舌は影を潜めていた。



 そして、無数の兵隊ライガが、間合いを詰めようとしている最中、ライガ・クイーンもゆらりと立ち上がった。どうやら、兵隊にだけ任せるのではなく、自分も率先して戦う様だ。……好戦的、と言っていい。

どうやら…完全に戦闘態勢に入ったようだ。威圧感も、完全に別な種類のものに変わる。明確な殺意。ここに来た人間全員を捕食対象としてしか見ていなかった。

「交渉はどうやら……」
「……決裂のようね」

 アルとティアは、ライガ達を見据え、頷き合う。元々この交渉が上手く行くとは思えなかったから、行動が早い。

 アルは、直様詠唱を開始した。


「……我が此処に成すは、万物を阻む光の絶対領域。 邪を払う聖域よ来れ。《ミスティック・フィールド》」

 アルが詠唱を終え、そして手を翳したその先には、光が集中した。図形の様なモノが地面に広がり半径1m程度の一定範囲が光り輝く。

「イオンとミュウはその中へ! 絶対に、(そこ)から出たらダメだよっ!」
「は……はい!」

 イオンは、ミュウを抱えて光の中へと入った。アルが見定めた敵意ある者には決して入っていけない領域。……勿論耐久度には限界があるが、アルが気絶したり、アル自身の魔力が尽きない限りは大丈夫だ。

 イオン達が、安全エリアに入ったそれを確認した後、改めてライガ達を見直した。あまり、視線を反らせ続ける訳にはいかないから。

「ありがとう、アル。……これならイオン様たちは大丈夫ね」

 ティアがアルの隣に並んでそう言った。

「礼はまだ早いよティアさん。……だって、オレが殺られたりすれば、あの光も消えてしまうから。イオン達が危険だって事には変わらないよ。……早く何とかしよう」

 アルがそう言うと、ティアは杖を構え。

「……ええ」

 頷いた。
 だが、ルークはまだ臨戦態勢に入れていなかった。戦う事に迷いが強くあったのだ。

「お……おい、待てよ。ここで戦ったら卵が割れちまうんじゃ……」

 その事だった。卵が孵る、と言うことはそこにはもう仔どもがいるんだ。……命が宿っているんだ。そう考えると、矢鱈に暴れたり出来なかったんだ。
 だけど、ティアは首を振った。

「……残酷なようだけど その
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