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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#20 チーグルの森・ライガ・クイーン
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だが、其々の淡い気持ち、心持ちは この祠の奥へと入っていった途端、一瞬で吹き飛んだ。
『グオガアアアアアアアアアアアア!!!!』
ライガの祠に入った途端、侵入者に気づいたのか、ライガ・クイーンの雄叫び。……空気を震わせる咆哮が身体全体を叩いたのだ。随分と、熱烈な歓迎をしてくれている。
それが、ライガ・クイーンとの対面だった。
「うわああ!!?」
ルークも流石に予想以上だったのか、たたらを踏み 思わずたじろいてしまった様だ。だが、それも無理は無い。全員が身構えてしまっているのだから。
「威圧感が凄い。……確かに他のライガたちとは比べ物にならない……」
アルは警戒を強めながら見ていた。相手はライガの社会の中の頂点、ライガ・クイーン、これまでの雑兵とは比べる方がおかしかった。
『グルルウルルルル………』
ライガ・クイーンは、侵入してきた人間を威嚇する。唸り声を上げ、決して相手から目を決逸らさず、今にも噛み付いて来そうだ、と思える様な眼で、こちらを睨みつけていた。
「お……おい、 ブタザル。 お前アイツの言葉、判んだよな? なんて言ってんだ?あいつ」
ルークは、傍にいるミュウにそう聞いた。ただの咆哮、威嚇ではなく、ライガ・クイーンは、何かを言っている、訴えている様に見えた様だ。
そして、ルークのその考えは正解だった。
「えーとですの……、 『卵が孵化するところだから来るな』と言っているですの……」
ミュウの通訳ではそうらしい。確かに、ライガの巣穴、この祠の寝床には 無数の卵が見える。
アルはそれを聞いて、納得をしていた。
「……母親なら、きっと当然の反応なんだろう」
「ってか ライガって卵生なのか?」
アルとルークのやり取りを見ていたイオンは、慌てた。今が孵化する時期だとは知らなかった様だ。
「まずいです……! ライガの卵が孵れば、生まれた仔たちはエンゲーブの町を襲います!」
「「!!」」
イオンの言葉を訊いて、アルとルークは思わず振り返ってイオンの顔を見た。
ティアも持っている杖を構える。その危険性を熟知している様だった。
「……ライガの仔どもは人を好むのよ!」
「何ぃっ!?」
「そ、そんな……」
モンスターについての知識が皆無な自分達にとって、それは衝撃的だった。
確かに、ライガは自分達を襲ってきているが、それは縄張り意識からだと思っていたからだ。
……その仔ども達が孵ったら、エンゲーブの町を襲う。あの町には、沢山の人達が暮らしているから、大惨事になってしまうだろう。
『ガアアアアア!!!』
そんな時、ライガ・クイーンが、吼えた。出会った最初の頃
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