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ダンジョンにSAO転生者の鍛冶師を求めるのは間違っているだろうか
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とになる。
これでは勿論鍛冶師は名を馳せることはできない。
だから、鍛冶師には自分の鍛えた武器を売るもう一つの方法があって、それが冒険者との直接契約なのだ。
直接契約で、契約者は望む武器を手に入れることができ、鍛冶師はスポンサーを得ることになる。
つまり、双方に目立った損はない。
だけど、俺は四度持ち掛けられた直接契約を蹴り、今回も蹴るつもりでいる。
「入団一ヶ月で、五人に指名されることも、それを全て断った鍛冶師がいるなんてことも、長い間生きた私も聞いたことがないわ」
何がおかしいのか、ヘファイストス様は楽しげに口元を隠してふふっと笑う。
俺が何故蹴っているのかなど一番わかっているはずなにも拘わらず。
「それで御用というのはそれだけですか?」
と言って、俺はヘファイストス様に背を向けて作業に戻ろうとした。
「いいえ、もう一つあるわ」
「?」
てっきり用が済んだとばかり思っていた、というか思っていたから作業に戻ろうとした俺は足を止めて振り返った。
「【ステイタス】の更新をさせてちょうだい」
俺の視線の先、ヘファイストス様は子供のような無邪気な笑みを浮かべて言った。
◆ ◆ ◆
「いつ見ても飽きないわね、あなたのステイタスは」
俺の背後に立つヘファイストス様は、そう言いながら、俺の背を指でなぞっている。
俺には見えないけど、俺の背中には無数の【
神聖文字
(
ヒエログリフ
)
】という文字が並んでいるはずだ。
その文字が表すのは【ステイタス】で、つまり俺の能力値、だそうだ。
ちなみにこの【ステイタス】が前述の【恩恵】だ。
すなわち、背に【ステイタス】を持つのは神と契約を交わした【ファミリア】に属している眷族のみで、眷族は主神にステイタスを更新してもらうことで、【経験値】を能力値に反映するのだ。
「はい、どうぞ」
と、言って背後からヘファイストス様が更新した俺の能力値をほとんど神にしか読めない【神聖文字】ではなく、俺にも何故か読める
共通語
(
コイネー
)
で書いた羊皮紙を差し出してきた。
俺はまくり上げていた上衣を下ろすと、それを受け取った。
そこに書かれていた内容は以下だ。
トキワ・浩希
Lv.4
力:B723→726 耐久:A846→847 器用:I19→23 敏捷:C573→574 魔力:I0 片手重直剣:C 重金属装備:C 武器防御:D 限界重量拡張:F 軽業:F 鍛冶:I
《魔法》
《スキル》
【
冷却時短
(
ソードスキルクールタイム・リダクション
)
】
・ソードスキルの冷却時間の短縮。
【
硬直時短
(
ポストモーションタイム・リダクション
)
】
・ソード
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