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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth22オリヴィエ・ゼーゲブレヒト〜Heilige PrinzessiN〜
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た風だったことには驚きました。彼女の剣閃の鋭さとその切断力は、アウストラシアの近衛騎士団でも一、二を争うほどのもの。それを障壁もなく耐えきるとなると、おそらく彼は「人間ではない・・・」でしょうね。

「オリヴィエ! 騎士リサ!」

クラウスが私とリサを心配して駆け寄って来てくれました。そして騎士団の皆さんは男性を捕縛するために、彼の元へ。クラウスのお気遣いに応じる前に、「さすが聖王女ってわけかっ!」横たわっていた男性がすくっと立ち上りました。
一斉に身構えた騎士団の皆さんが各々の武器をその男性に振り下ろし、突き出し、横薙ぎ、と攻撃を加えましたが、「邪魔するなよっ!」確かに直撃しているにも拘らず傷一つとして与えていませんでした。間違いなく彼は人間ではない。衝突音が金属特有の甲高いものでしたから。

――斬渦砂陣旋(ヴィアベル・ゼンゼ)――

男性が地面を踏みつけた事で発生した渦巻く砂塵の刃。「回避し――」クラウスが最後まで言い切る前に・・・男性に武器を突き立てていた騎士数人の胴体を横一文字に切断してしまった。そのあまりの呆気なさに最初は茫然。ですがすぐに「リサ! 彼を討ちます!」戦闘の再開をリサに告げる。
リサは「御意!」と簡潔に応えてくれた。男性は噴き上がる血飛沫の中でひたすら笑い声を上げている。よほどの殺人狂で違いないですね。この場で討たなければ、きっとさらに血の雨を降らすでしょう。クラウスは自国の臣民であり騎士である彼らの死に「貴様!」当然のごとく激昂して、剣を掲げて突撃姿勢に入りました。が、

「クラウスは、生き残った騎士団の皆さんの方をお願いします! 時間は私とリサで稼ぎますから!」

私は、男性の攻撃範囲内という難から逃れた方々の統率をクラウスにお願いします。これ以上、混乱のままで戦闘を行い、無駄に命を散らす事のないように。それほどまで歴然な差が、イリュリア戦力たる男性とシュトゥラの騎士団の間にあります。
クラウスもそれが解っているからこそ「申し訳ありません、お願いします!」即時に了承してくれました。とは言え、私たちと騎士団の間に彼の男性は居る。まずはクラウスを騎士団と合流させないと。

「リサ!」

「はいっ!」

――電光石火――

――閃駆――

リサと共に男性の両側へと高速移動。男性が反応しきる前に、リサがガクッとしゃがみ込んで足払いを掛け、体勢を崩したその隙を狙い、立ち上りの勢いでの振り上げの斬撃を顎へお見舞い。響き渡る金属音。男性は仰け反っただけでしたが、それだけの隙があれば十分です。次は私が攻勢に出ましょう。四肢に魔力付与して強化を行い、

「参ります・・・!」

――疾風怒濤――

右拳打を男性の水月に打ち込み、体を折った事で前屈みになった男の顎へ左拳打の昇打を繰り出し
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