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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth22オリヴィエ・ゼーゲブレヒト〜Heilige PrinzessiN〜
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かく訳が解らないとでも言った風に目を白黒させているゼフォンへ肉薄し「これで、終わりです!」右の手の平に魔力の渦を発生させ、

――七花八裂――

よろけていたゼフォンの胸部へ掌底一閃。渦巻いていた魔力を打撃に合わせて体内へ打ち込み(人体ではないですから出来るかどうかは賭けでしたが)、そのままの勢いで突き進み、後方に在った瓦礫へ叩き付けてさらに攻撃の魔力を押し流します。

「エグリゴリが・・・たかが、人間に・・・負けるぅぅぅーーーーーーッ!?」

ゼフォンはそう断末魔を上げ、粉々に爆散しました。爆散した機械部品が、聖王の鎧に弾かれ散り散りに飛んで行きます。それらにはもう目もくれず、「リサ!」私はリサの元へ駆け寄ります。途中でゼフォンの首が落ちてきましたが、行く手だったので邪魔でしたから裏拳で粉砕。

「リサ! 死なないで! リサ!」

ゼフォンを討つのに時間をかけ過ぎた。リサはもう意識を手放し、まるで死者のように横たわるだけ。でも生きてくれている。ですが今すぐに治療を施さなければ、確実に命を落とすほどに危険な状態。応急処置が出来ればいいのですが生憎と私はその方面には疎いせいで、体温が少しずつ低下していくさまを黙って見ている事しか出来ず。自分の無力さに泣き喚きたいです。

「っ! オーディン先生の魔導が施されたこの腕輪なら!」

ふと鳴動していた腕輪に目が行き、急いでリサの腕にはめ、祈るようにリサと腕輪を見守る。すると腕輪が再び鳴動し、リサの横たわる地面に見たことのない魔法陣を発生させました。また感じる異質な魔力。でもきっとこれは「オーディン先生のお力」だと思います。
これで時間は稼げるはず。なら、あとはオーディン先生に連絡が出来れば。一か八か、思念通話を繋げてみようと試みようとした時、「オリヴィエ王女殿下!」空から私の名を呼ぶ声。振り仰げば、「あぁ、神様・・・!」そう漏らさずにはいられないほどに願ったお方――オーディン先生がいらっしゃいました。

「リサを、私の友人を助けて下さい!」

王女という権威を脱ぎ捨て、私は1人の少女として、リサの友人として、オーディン先生に願いました。

?―?―?―?―?―?

――エテメンアンキ・玉座の間

『よろしかったのですか? 陛下。魔神オーディンとオリヴィエ王女殿下が合流し、シュトゥラへと帰還してしまいましたが』

「仕方ありませんよグレゴール。・・・・ゼフォンが討たれるとは想定外ですから。ゼフォンはガーデンベルグ様が仰っていた神秘なる“力”を搭載していただけに。オリヴィエ王女殿下にも神秘の恩恵があるのでしょうか・・・?」

玉座に腰掛け、オリヴィエとゼフォンの戦闘を観戦していたテウタが嘆息する。グレゴールは『魔神によって、障害のある両腕を治していただいた、と
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