第6話
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。あたしも昔は見た目のイメージからクールな子だと思われて、でも本当のあたしはただ口下手で素直じゃなくて、人見知りでビビりで。それがバレたら変に思われるんじゃないかって思ってずっと外キャラで振舞ってたの。だからさ、そうやって自分の事を打ち明けられたマミさんは、私よりは凄いよ。」
「そんな事は無いわ。私は救えたハズの人達を見捨てて、自分だけ助かった卑怯者よ。」
「え・・・?」
「昔ね、家族でドライブに行ったら、大きな事故に巻き込まれたの。私と家族の車の乗った車も潰れて、救助が来る前に死んじゃいそうで。その時、キュウべえが現れて私は願ったの。“助けて”って・・・」
そう過去を語るマミさんの姿は、どこか罪を告白する罪人のようだった。
「キュウべえの力ならきっと、家族はもちろん、他の人達も助けられたハズなのに、私はそれをしなかった。願いを叶えた後に後悔したわ。だから、あの時助けられなかった分、私は魔女を倒す事で人を助けているの。」
「・・・それで、マミさんはどんな自分になりたいの?」
「え?だから、私は助けられなかった分だけ・・・」
「それは“夢”って言わないじゃん。ただ、過去で自分を縛っているだけじゃん。」
「でも、私が夢を持つだなんて・・・」
「それじゃあ、何でマミさんにはソウルジェムが、“こころのたまご”があるの?」
私がそう言うと、マミさんは自分のソウルジェムを見た。
「形が変わっても、それにはきっとマミさんの夢と可能性が詰まってるハズじゃん。だから、探せばいいじゃん。マミさんの夢を!」
「・・・本当に、私が夢を見てもいいの?」
「当たり前じゃん。夢は誰だって見る権利があるの。」
「ありがとう。でも、いきなりそんな事を言われても、思いつかないな。」
「大丈夫。これからゆっくり探して行けばいいの。」
私がそう言った時、キュウべえからの念話が届いた。
“皆!そろそろ魔女が孵化しそうだ!急いで!!”
「聞いたわね、皆。ここからは一気に進みましょう。」
「そうだね。」
「うん。マミの夢の為にもね。」
そして、マミさんがソウルジェムを眼前に構え、あたしとキリカの側にもランとレンが待機する。
「行くわよ、変身!」
まず、マミさんが変身する。マミさんがステップを踏むと、それと同時に服が変化していった。白い長袖のシャツにお腹には茶色いコルセット。スカートはマミさんのイメージカラーの黄色で、足にはブーツが履かれる。そして、頭の上に乗った羽根つきの帽子にソウルジェムが装着された。
「私のこころ」
「あたしのこころ」
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