その魔法は・・・誰の為?
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そっちは、終わったか?」
「先に労いの言葉を言えよ、俺がミスる訳ねぇじゃん」
って事は終わった様だ。
無月 零の魔法『シャドウ・ダウト』が有れば不可能は可能に変わるが、まぁ、無茶苦茶な魔法だ。
術者を構成する物質を変換する魔法師。
自身を構成する物質を変換する魔法?
疑問の一言で説明を受けねば魔法の効力さえ、不明な魔法『シャドウ・ダウト』
無月家特有の『粒子転換』を応用する魔法式を常時発動する事で、状況変化を把握する魔法と状況変化に適応する魔法をマルチキャストする。同時発動・同時展開で、別の魔法を発動後『魔法』の発動を更に繰り返す。
すると無月 影のみに起こる現象が起動する。
『シャドウ・ダウト』別名『影喰』
現在の科学力では解析不能な魔法、違うな。
将来『解明』されない魔法だ。影を構成する物質を解明する事が出来れば、まぁ、無月 影の魔法を解読する事も応用する事も魔法式化する事も可能だと思われるが、不可能を可能にするのは不可能のみ。
原理的に可能・・・物理的に不可能な魔法。
藤宮 介が『最強』の魔法師なら。
無月 零は『無敵』の魔法師だ。
決定的な違いも、存在価値も、曖昧な思想も、彼等の抱える悩みに比べれば容易い事だ。
彼等が、その気に成れば世界で勃発する世界を終わらせる事も可能だ。
さて、最後の『完璧』は―――だ〜れか〜な〜?
「あ、忘れてた」
影は、そう言って巨大な鞄を藤宮に投げ捨てた。
ガタガタ・コトコトと投げられた最中も、その鞄は揺れていた―――奇妙な鞄だと適当に思いつつ藤宮は避けた。
「お、オイ!その鞄の中身は!?」
「キャァアアァアァアアァアアァアアアァア!!」
女の子の悲鳴!? 鞄が地面に着地する2秒前。
鞄が空中で開けられた。勝手に空いたのだ。その中身、その物体は?
「お、女の子!?」
「バッか野郎!! 話を最後まで聞かないならだ!」
「え、あ、うん。
スマン・・・じゃねぇよ!
なんで、鞄の中身が女の子なんだよ!」
「それを説明する前にお前が避けたんだろうが!」
「ハッアアア?
馬鹿か!普通、急に鞄を投げれたら避けるだろ!」
当分乱闘が続いた。
鞄の中身の少女は、その乱闘をその喧嘩を見て思った。
「仲・・・良いんですね」
勿論、少女の声は届かない。
目の前の喧嘩は激しく、慌ただしい。
でも、その二人は仲良しに見えた。
不思議と・・・懐かしく・・・不思議と羨ましい程に。
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