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魔法科高校の有能な劣等生
その魔法は・・・誰の為?
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「―――――生徒会長」
 突然、一方的な会話のキャッチボールに割込むバッターの姿が。
「藤宮・・・君?」
「会話が一方的ですよ、無月が困ってます」
 藤宮 介―――魔法科高校で唯一『優等生』と『劣等生』の中間的存在だ。
 得意魔法は特殊系統魔法『術式改変』
 起動式・魔法式の術式を文字通り、改変する事ができる魔法だ。
「あ、ごめんなさい」
「いぇ、まぁ、」
 ――――対応に、困るんだが。
 無月はチラッと藤宮に視線を向ける。
「では、失礼します」
 そう言って自分の席に戻っていた。
 外の景色を眺め、静かに。
 助かった、藤宮のお陰で生徒会長は黙ってくれた。
 非常に助かる。外の景色を長め、優雅なひと時を――――
「無月さん、お茶はいかがですか?」
 司波 達也の妹 司馬 美雪の攻撃。
 生徒会長に比べれば攻撃力は低いので、ゆっくりと対処しよう。
「頂こうかな」
 ニコッと笑って紙コップにお茶を注ぎ。
「はい、どうぞ」
 と言って手渡してくる。
「ありがとう」
 お茶が注がれた紙コップを受け取り、一口飲む。
 良い感じに冷えていてクールダウン。精神的に疲れてたので、凄く美味く感じる。
「・・・無月さん」
「なに?」
「お聞きしたい事が有りまして、良いですか?」
「ああ、良いよ」
 なんだ、改まって?
 真剣な表情で、真剣な眼差しで、一体何を聞きたいんだ?
「無月さんは最近、変わった事が有りませんでしたか?」
「何も、無いよ。
 最近、その質問は聞き飽きた」
「例え、ば」
「・・・?」
「例え、ば―――心境の変化、とか」
 聞き飽きたんだよ、その話は。
 最近ずっと言われた。人が変わった・別人・偽物・偽者・『本物』聞き飽きたんだよ。
 俺は、俺だ。そう言って何度も、その質問を断った。でも、断っても断っても、俺は質問される。
「俺は、俺だ」
 キッパリと言って会話を終わらせた。
 その瞬間、異変が起きた。
 爆発音―――生徒達は爆発音の方向に目を向ける。
「オイ!アレ!」
 一人の生徒が悲鳴の混じった声で、窓の外を指指した。
 指の先には炎上した車。
 車の中の運転手は――――死んでるな。しかもこのままだと衝突する!?
 バス内はパニック状態。
 悲鳴が響き渡る。
 が、今の無月 零には『丁度』良いタイミングだった。
 絶賛炎上スリップ中の車に手を向け、魔法を発動する。
 CADの演算処理に頼らず、自らの義力のみで魔法を発動したのだ。別にCADを使わずとも魔法の発動は可能だ。
 だが、発動時間が掛かる。CADの演算処理を使えば数秒・CADに頼らずに魔法を発動する場合数十秒の差が有るのだ。その差を無視、無月は頭の中に車の座標軸とバスの位置を計算・・・魔法
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