九校戦編〈下〉
九校戦八日目(2)×対八高戦と三人の戦い振り
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ている。とは言っても、記憶共有者が国防軍にいるので情報関連については簡単に横流し出来る。ヘルメットは顔は剥き出しとなり、耳の部分は音を通す為の細かな穴が多数開いている程度。音波攻撃を受ければ、自分の魔法力で防御しなければならない。
八高の選手は、チームメイトでお揃いのデバイスをホルスターにしまって、予備の携帯端末形態・汎用型デバイスをポーチから取り出して断続的に襲ってくる超音波に対抗しながら敵チームのモノリスへ向かっているつもりだった。何時まで進んでも敵本陣が見えてこないし、彼は気付いていなかった。超高周波と超低周波を交互に浴びせられ、高周波にばかり気を取られている内に、低周波によって三半規管を狂わせてしまっていた事だ。
視界が制限されて、右に左に次々と方向転換と言っても回転を重ねなければならない状況となる。回転を知覚する器官を狂わされては、自分が今どちらを向いているか正確に把握出来なくなるのも当然だろう。方向を見失ったという自覚があれば磁石を見るという対応も取れるが、気付かぬ内に感覚を狂わされては迷うはずが無い人工的な環境から修正が効果が薄いと思う。
「流石は一真の策通りとなっているね、このまま八高選手の思い込み通りとなればこの魔法は最大限に発揮される」
『今の所は地の精霊王との連携でありますから、木霊迷路は最大威力で発揮されます』
「ははは、このエレメンタルメモリのお陰だと思うよ。地・水・風・火の四大元素を素となったからか、それぞれの精霊王とリンクして一真みたいな精霊術師として使えるからだよね」
『反撃しようにも、方向感覚を狂わせているので術者である幹比古の位置が特定される事はありません。それに一真様もレオもそれぞれ倒しているようなので、幹比古も倒せばいいと思います』
幹比古は精霊魔法を使う魔法師だが、実体から遊離した独立情報体を介して音波攻撃を仕掛けているからだ。仮に発信源を突きとめてたとしても、それは精霊が漂っている座標なので後ろを見たら倒しているだろう。相手に居場所を掴ませない隠密性というのが、精霊魔法での最大の奇襲力だ。そろそろ八高選手の後ろに付くが、風と同化したので幹比古本体を見つける事は出来ない。
「くそ!出て来い、うぅぅぅ」
「そう言われたのなら、君を倒そうかな」
「何!グアァァァァァアア・・・・」
『一真、こっちも倒したよ』
『了解した』
幹比古は風と同化しながら、姿を現した所で鎌鼬をして倒したのだった。俺はそう返事をしたら、こちらに追ってくるディフェンダーをモノリスから引き離してからエレメンツの一つであるゴーストを発動させて影の中に入った。俺を見失った相手選手だったが、影がぐるぐるとしていたので地面に向けて攻撃しようとしても効果はない。相手の影を打
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