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ダンジョンに転生者が来るのは間違っているだろうか
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ガァア!! と怒声をあげるローガに俺は少しヒートアップ。フハハハ! 酒場(あの時)のけりをつけてやんよぉ!

「まぁ待て安心しろ。アイズとの恋愛、頑張っ!」

「余計なお世話だ! ったく」

舌打ちして元の体勢に戻るローガ。うーむ、案外物好きな女からなら好まれるかもだな。俺からすれば男のツンデレとかwwwキメェwwwみたいな感じだけどな。

「式さん、これ何処に向かってるんですか?」

「ん? 北の食料庫(パントリー)。多分アイズもそこにいるだろうしな」

レフィーヤの声に振り替えって答える。雰囲気がいくらか和やかになっているような気がする。俺がローガと話している間に二人で話でもしたのだろう。いいことには違いないので良しとする。

「しかし、これが魔法か。……なんとも不思議なものだ……」

そういったのは今まで話しかけても無言だったフィルヴィスさんだ。レフィーヤ、よくやってくれたぜ。
心のなかで親指を立てる。

「あんまり口外してくれるなよ? 本当なら乗せることはなかったんだからな」

「はっ、勝手に乗せたのはてめーだ。んなこと知るかよ」

「もしどこからか漏れたら、問答無用であの事を話す」

「なっ、てめっ!?」

「……なんか、二人も仲良くなった?」

「さあな。ま、先程の空気よりはいいだろう」

御者台の中でお互いバラバラに座っていたが、今は先程よりも皆の距離が近くなっている。
話して少し心の距離が縮まったと言うべきか……
俺は相変わらず手綱を握り、目の前に出てくるモンスターを蹴散らしていく。


「っ! 見えたぞっ! あれが入り口だ」

「なんですかあれ!?」

現れたのは昨日も見た緑の壁。昨日と同じように雷で壁面を焼き、そのまま突進、突き破る。

昨日と同様、薄気味悪い植物のように変容したダンジョンに胸騒ぎを覚えたのか、他三名の纏う空気が変わった。戦闘体勢に入った、というべきだろうか。

食料庫(パントリー)まで続く道には、先行した者の足跡を示すように地面に落ちている水晶やモンスターの死骸があった。


「出るぞ!!」

大空洞、すなわち、あれが食料庫(パントリー)の入り口。

手綱を振るって速度を上げ、俺達が突っ込んだ先に待っていたのは、対峙する冒険者のパーティと、昨日の白ずくめの男(カラカラの変態紳士)とローブの集団(中身は恐らくコスプレ)だった。




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