気持ち
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イナズマイレブンとの練習試合の翌日、俺たちはいつも通り練習に励んでいた。
「いくぞ豪炎寺!」
「ああ!」
俺と豪炎寺は炎の渦を巻き、天高く上昇し、ツインシュートを放つ。
「「ファイアトルネードDD!!」」
ギュォォォン!!
俺たちが放ったシュートは凄まじい音を立て、ゴールに突き刺さった。
「よし!やったな雷藤!」
「ああ!これで10本中10本ゴールだ!これなら試合でも十分に使えるな!」
「それに炎の風見鶏も今日は百発百中だ!だいぶ攻撃に幅が出来たな!」
風丸も手応えを感じているらしく、今まさに皆、波に乗ってる感じだ。
そこに見知らぬ金髪長髪の少し肌黒の少年が駆けてきた。
「あっ!風丸さぁーん!」
「宮坂!久しぶりだなぁ、練習頑張ってるか?」
「ん?誰?」
俺が風丸に聞くと
「あぁ、陸上部の後輩の宮坂だ」
と答えると、それを見ていた宮坂が
「はい!風丸さんの陸上部の後輩、宮坂って言います。で、ところで風丸さん、ウチにはいつ戻るんですか?」
「えっ…?」
「やだなぁ、サッカー部は助っ人だって言ってたじゃないですか」
「あ…助っ人か、そうだな…」
そういえば風丸は助っ人として、サッカー部にいるんだよな…。最初からサッカー部にいたのは俺、円堂、染岡、半田、壁山、宍戸、栗松、少林寺で、帝国学園の練習試合の為に、風丸は入っていてくれてたんだ。すっかりサッカー部にいるのが当たり前になってきて、忘れてたな。
「風丸さん、僕と勝負しませんか?僕も特訓して少しは足が速くなったんです!」
「いいぜ受けて立とう」
────────
「よし!ランニング終わり!」
俺がランニングを終え、グラウンドに戻ると、違うところから風丸が走ってきた。
「遅いぞ風丸ー!」
円堂が風丸に叫ぶと
「遅れてすまん!」
と軽く手を前に出しながら言った。
「あの一年に何を言われたんだ?」
豪炎寺が何を思ったのか、不意に風丸に問うが
「大したことじゃないさ」
と一言話し、豪炎寺と炎の風見鶏の練習に入った。
───────
「くっ…はぁ…はぁ…」
「どうしたんだ?風丸、さっきまでは百発百中だったのに?」
俺が息を切らした、風丸に声を掛けたのは他でもない。中断するまでは百発百中だった炎の風見鶏が、再び始めると何発試しても、ゴールを遥かに逸れたメチャクチャな方向に飛んでいっていたからだ。
「意外とわかりやすい奴なんだな…陸上部に戻ってきてくれとでも言われたんじゃないのか?」
豪炎寺が鋭いことを聞くと、風丸は苦笑いを浮かべるだけで、それを答えようとはしなかった。
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