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『過去への旅』
『欲』

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あの頃は欲しいものとか無かった気がするんだ。

どうしても欲しくて手に入れたかったもの...

だって其れはもう不可能なものだから欲しいなんて思っても仕方ない。

期待なんてするだけ無駄だって解ってる。

近付いては離れてく子達にも飽き飽きしてた。

知りたくないなら近付くな。

解りたくないなら探るな。

近付いてくるすべてに睨みつけては血を流した。

独りで良い...

もう誰とも関わり合いたくない。

独りが一番ラクだと改めて感じた暗闇の中で深紅の雫が輝く。


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