暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン ーEverlasting oathー
ーAnother worldー
Another episode 1 Anotherworld
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いいセンスだな」


俺は南京錠を放置し、扉に手を掛けた。
その時、俺の頭の中に思考回路がフル回転する電撃が走った。

待て………普通に考えろよ。
こんな可哀想に南京錠が外され床に一人ボッチにさせられている。
つまりは、だ。
中に誰かいる………!

俺は扉を開けた。
中に入ると有名な音楽家の絵や楽譜。
クラシックギターからシンバル、それとタンバリンとか。
音楽室らしい教室が広がっていた。
勿論、お目当てのピアノもあった。
ただーーー


「何やってんだ?」


俺は話しかけた。
空想の友達、とかではない。
ちゃんとした、存在している"女の子"だ
そいつはピアノに向かって座っている。
ピアノには触れないで、ずっとピアノを見ている。
俺が声をかけると驚いた顔で俺を見た。


「何やってんだって聞いてんだけど…………今、授業中なんじゃないのか?」


「………うん。でもボクだけじゃ無くて君もだよね?」


「俺はサボった」


「えぇ〜〜!?サボったら怒られちゃうよ!」


「お前もだろうが」


「いや、ボクは音楽室にあるピアノに惹かれちゃって」


「サボった訳ね」


「シュン………」


自分の意思でサボった癖に目の前の女の子はガックリしていた。


「気づいたら予鈴がなっちゃってたんだってばぁ〜〜!」


「サボりには変わりないな」


「む……!君は何で此処にいるの?」


「ピアノ弾きに来ただけだけど」


「弾けるの!?なんか弾いてみて!ねぇ、早く!」


「お、おい」


女の子は目を輝かせながら俺の側に来て、片腕を掴んでピアノの方へ連れて行った。
俺は半強制的に椅子に座らせられた。
目の前には見慣れたYAMAHAの文字と白と黒の鍵盤。


「お前はとっとと教室に帰れよ」


「今から教室戻っても皆の前で怒られちゃうよ〜!」


女の子はそういいながら俺のすぐ隣に座り、今か今かと弾くのを楽しみにしていた。


「近い、暑ぐるしい。もっと離れろ」


「まぁまぁ、弾いてみてよ!」


「………てか、お前の名前は?」


「え?ボク?言ってなかったっけ?ボクの名前は紺野木棉季って言うんだよ。それに、人の名前を聞くときは自分からだよ!」


「言っても仕方ないだろ。もうあわねぇし」


「じゃぁ、当てちゃうよー?」


「当てれたら褒めてやるよ」


「ズバリ………君の名前はーーーー」


目の前の女の子は考える素振りを見せ、数秒間黙っていると最初から"分かってたよ"という顔をし、笑顔で言った。




「ーーー桐崎優也
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