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ソードアート・オンライン ーEverlasting oathー
ーAnother worldー
Another episode 1 Anotherworld
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「ま、待ってくれ。泣かないでくれよ」


和人は両手を振って困惑していた。
女の子は自分の膝に手を当て、学校指定のスカートを握り締め、今にも泣きそうだった。


「泣くなって………あ、そうだ。こ、これやるよ」


「………御守り………?」


和人が出したのは御守りだった。
その御守りは結構貧相に見えるものだった。


「うん。ずっと前に俺の叔母さんに作り方を教えてもらったんだ。実は余分に作っちゃってさ。二つ持ってりゃ運も二倍になるんじゃないかと思ってずっと持ってたんだ。」


「いいの……?」


「叔母さんが言ってたんだけど、この御守りは持ち主の心を強くしてくれるんだってさ。君は勇気はあるけど心はそんなに強くないみたいだからさ」


女の子は渡された貧相な御守りをジッと見ていた。
すると、御守りを両手で握り締め、顔を上げた。


「ありがとう」


究極の笑顔でそう言った。


「い、いや、べ、べ、別に御礼を言われることじゃぁ………」


「頼むから俺の近場で甘いエピソードを繰り広げないでくださいますか?」


「「///」」


「イラッ」


やれやれ…………
全く甘いな、この学校。
俺がそう思っていると女の子が和人に話しかけた。


「貴方の名前は……?」


横目で俺をチラチラと警戒しつつ、女の子は和人の名前を尋ねた。


「俺?俺は桐ヶ谷和人。君は?」


「結城明日奈………です」


結城明日奈と呼ばれる女の子はもじもじしながら自己紹介をした。


「結城明日奈ね。結城………じゃなんか、あれだなぁ………」


「?」


和人はイケメンだったわ。


「明日奈って呼んでいいかな?」


「………!!!////」


フラフラ………バターン


明日奈は机の上でぶっ倒れた。


「ちょっと!?大丈夫か!?」


驚いている和人を横目に、俺は冷静に対処しようと右手を上げた。


「先生ー、馬鹿が一人、永久退場しました。」











学校 ーーー廊下ーーー


「さっきは本気で焦った」


「俺も内心、凄い焦ってた」


「凄い冷静だったぞ」


ホームルーム中、ぶっ倒れた明日奈は責任持って和人が保健室まで連れて行った。
俺はその付き添い。
んで、保健室まで連れて行った後、保健室にいる先生に引き渡した。
なんでも高熱を出してたらしい。
そして、今は送り終わった後。


「和人ー、一時間目の授業は何か分かるか?」


「はい、これ」


「うわ、お前強いわ」



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