第1話
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確実に分かっていることはまず、このたまごはまどか、君が産んだものだということ。」
私が!?でも私鳥じゃなくて人間だよ!?
「君は生物学的にそれはありえないとでも言いたげだね。でもそのたまごは生物が子孫を残す為に生み落とすものとは別物なんだ。むしろ、性質はソウルジェムに近い。」
「ソウルジェムに!?」
ソウルジェムっていうのはキュウべえと契約した魔法少女が願いと引き換えに生み出す宝石。つまり、魔法少女であることの証。
「でも困ったね。これでまどかとは契約出来なくなってしまった。」
「ええ!?」
「ちょっとキュウべえ!それどう言う意味!!」
私とさやかちゃんはキュウべえの言葉が信じられなかった。
「君達の中にはソウルジェムの“モト”になるものがあるんだ。そして、その“一部”が自然に出て来たものがそのたまごなのさ。」
「それならキュウべえ。元がソウルジェムと同じなら、そのたまごを使って魔法少女に変身する事が可能っていう事なの?」
マミさんがそう聞くと、キュウべえは首を縦に振った。
「そうだね。と言うか、ソウルジェムはそのたまごを参考にしているんだ。」
「な〜んだ。脅かさないでよ。良かったね、まどか。」
「うん。」
キュウべえの言葉を聞いて私はホッとした。確かに、キュウべえに願い事を叶えて貰えないのは少し勿体無い気がするけど、それでも私、魔法少女になれるんだ。
「それじゃあ鹿目さん。放課後、早速修行開始よ。」
「それは無理だね。」
やる気満々で立ち上がったマミさんはキュウべえの指摘でズッコケた。
「ちょっとキュウべえ!どうしてよ!!」
「まどかが魔法少女に変身するにはまず、そのたまごの中に居る存在が産まれるのを待つ必要があるんだ。」
「つまり、今はまだ変身出来ないって事?」
「そうだね。そう言う非効率な所があるから、ソウルジェムはアレンジを加えてある訳なんだ。」
「ねえ、このたまごからは何が産まれてくるの?」
「それは僕にも分からない。」
私の質問に対するキュウべえの答えに、今度は私達全員がズッコケた。
「言ったハズだよ。僕は専門外だから詳しく無いって。と言うか、何故か僕らはそこから産まれた存在を視認する事が出来ないんだ。もちろん、それを生んだ人間は視認出来るようだけどね。彼らの話によれば、それは君達の言う妖精のような姿をしているらしい。」
「良かったねまどか。変な物が産まれてくるんじゃなくて。」
「もう、さやかちゃん!」
さやかちゃんにからかわれながらも、私はたまごを見た。妖精かあ。一体、どんな子が産まれてくるんだろう。
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