第8話:アンドロイドZ指令
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エトロン星人によって操られたツヨシにレイプされたばかりか、40数年間も守り続けた貞操をも奪われ、暫くの間憔悴していたアンヌだった。
特に、ツヨシとは口も聞いていない。
アンヌからしたら途方もないショックを受けていたが、ツヨシ自身は南山町のラブホテルの一件をまるで覚えていないために、自分の事を避けているアンヌに苛立ちを感じ始めていた。
エトロン星人との戦いから数日後、ツヨシとアキがパトロールに出掛けた。
パトロール中、最近、子供達に無料でおもちゃの鉄砲を渡している評判の老人を見かけた。
「あの爺さん、タダで子供達にリアルなおもちゃの鉄砲を配ってるんだって。」
「何でですか?」
「何でも、最近の子供達は外で遊ばなくなったから、外でみんなと遊ぶおもしろさを知って、楽しんでもらうためにタダであげてるそうだよ。」
「よっぽどのお金持ちなのかしら?」
「かもな。」
「ツヨシ隊員もあのおもちゃの鉄砲が欲しいんじゃないですか?」
「要らないよ!何でそんな事を聞くんだ?」
「だってツヨシ先輩、子供じみたとこがあるから…。」
「大人をからかうな!」
2人がそんなやりとりをしているうちに、パトロール車は人気のない住宅街に入り込んだ。
住宅街の中の道路を幾つか曲がるうちに、前方から背の高い若い男がパトロール車に近付いてきた。
「すみません。」
ブルーの瞳でハーフっぽい男は助手席のアキに話しかけた。
「はい?」
「地球防衛隊のアンヌさんはあなたですか?」
「えっ?」
アキは
(何を唐突に聞いてくるのかしら?)
と、訝しく感じたが、男はにっこりと優しく甘い笑顔で、パトロール車の窓越しにアキに握手を求めた。
(あら…、イケメンだし、ま、いっか!)
(アキの奴、本当にイケメンに弱いな…。)
呆れるツヨシの隣でにっこりと微笑み返すアキが同じく、パトロール車の窓越しに手を差し出した。
その時!
「きゃあーっ!痛いっ!痛いっ!」
男が尋常でない力でアキの手を握ると、すぐさまアキをパトロール車の窓から力ずくで引きずり出そうとした!
「いやあああ!止めてーっ!」
「アキーッ!」
何故か笑顔のままでアキを引きずり出そうとする男からアキを助けるため、ツヨシはアキの腕を掴むと、力一杯アキを引っ張った!
『スルッ!』
白手袋をはめていたおかげか、ツヨシが力ずくでアキを引っ張ったからか、アキの手が男の手からスルリと抜けた。
さっきまでニタニタと薄ら笑いを浮かべていた男が突然無表情となり、パトロール車の後方へと全速力で逃げ出した!
「待てーっ!」
ツヨシもすぐに車から出て男を追い掛けたが、迷路のような住宅街の奥へ、男の姿は消えてしまった。
「畜生
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