暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
適能者-シュウ-
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クし、ネクサスは構え直す。怒ったのか、アラクネラは立ち上がった途端に雄叫びを上げ、ネクサスに再び襲い掛かる。
(…見える)
敵の動きが手に取るようにわかる。ネクサスは突き出されたアラクネラのパンチを、その下をかいくぐる形で避け、アラクネラの背後に回った。後ろからアラクネラの左腕をガシッと掴み、へし折る勢いで後ろに反り返らせるように引っ張る。
「ギギギギ…!!」
もだえ苦しむアラクネラ。が、すぐ反転したアラクネラがネクサスの顔に右のパンチを放ち、顔を殴られたネクサスは顔を抑えながら数歩後退した。すぐに反撃に転じようとするも、すかさずアラクネラのアッパーカットが彼の顎を殴り上げた。
「グゥ…!!」
「グルゥオオオオ!!」
相手に今にも食いちぎりに掛かろうとするかのような叫びを上げ、アラクネラはネクサスを仰向けに押し倒し、彼が決して身動きが取れないようにとその上にのしかかると、口の牙をむき出して、彼に食いかかろうとした。その牙から逃れようと、ネクサスは最初にみぎ、続けて左に首を動かしてアラクネラの牙を避けた。そして、逆に自ら頭を突き出してアラクネラに強烈な頭突きをお見舞いした。顔を抑えながら怯んだところでもう一撃、肩が開放され、今度は自分の鍛えられたパンチを叩き込んでアラクネラを殴り飛ばした。
思った以上の距離までアラクネラは吹っ飛ばされていた。敵がビーストの中でも弱く元は小型だった関係もあっただろう。だがそれ以上にネクサスは、力が圧倒的に相手を上回っていた自分に戸惑いに似た驚きを覚えていた。
アラクネラがふらつきながらも立ち上がってきたのに対し、ネクサスは左の腰付近に、抜刀の構えをイメージしながら両腕を沿えると、彼の両腕が稲妻をほとばしらせる。直後に両腕を十字型にクロスすると、彼の必殺の光線がアラクネラに向けて炸裂した。
〈クロスレイ・シュトローム〉
「シュワ!」
「ガギィッ…!!」
赤く染まった光線をモロに受け、光線が放ち終わったと同時に倒れたアラクネラは、木っ端微塵にその身を砕け散らせた。
遺体さえ残さず砕け散ったアラクネラの残骸が風に消えていく。いつの間にか、周囲の景色は元の夕暮れのジャングルに戻っていた。
自分の今の姿を再度確認するネクサス。やはりこの手は、人間のものじゃなくなっていた。
直後、再び自分の周囲の景色が白に染まった。驚き、警戒するネクサスをよそに、再び世界はネクサスをも完全に白い景色の中に覆い隠した。



これが、シュウのウルトラマンとしての初陣だった。
突然得た強大な力と、異世界への漂流に戸惑いはあったが、帰りたがっていた当初のサイトとは異なり、彼はそれを早い段階で受け入れた。
その直後、シュウはテファの目覚めと誓いの口付けで、アルビオン大陸のウエストウッド村にて目を覚まし、そのまま村の新しい
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