襲撃
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中を駆け抜ける。ある程度接近した位置まで行くと、今度は口からホルルン液を飛ばして来た。当然、触れてはならないため、スライド移動で避けてから固まっている3体のアンデッドをまとめて斬る。倒れて肉体が崩壊していくアンデッドから翻り、すぐさま最も近くにいるアンデッドへ瞬時加速で迫り付く。その速度を維持したまま暗黒剣で貫き、引き抜いたと同時に上空へ跳躍。レヴィと交差して互いの背後にいるアンデッドを斬り捨てる。
「5体!」
「4体! って、少ない!? くっそぉ〜負けないぞ〜! 光翼斬!!」
ルナ属性を加えた青い閃光が煌めくごとに、一体のアンデッドが真っ二つに切断される。しかしこっちも同様に、黒い刀身の暗黒剣が振るわれる度に敵が葬られていく。そうして無双じみた戦いを繰り広げていき、ものの数刻でこの場にいたアンデッド局員は全滅したのだった。
やはりホドリゲス新陰流は敵を倒す事に関しては別格だ。それにレヴィは戦闘スタイルが近接戦型だから、上手く適応したのだろう。もしかしたら、俺に匹敵するぐらい技術を身に着けているかもしれない。
「約一分で11体、まあこんなものか」
「ボク9体……あ〜あ、負けちゃった。やっぱりお兄さんは強いね! さっすが〜♪」
「ひとまずこれでアクーナの人達の仇を討った事にはなるか。まだまだ脱出まで気を抜いてはならんがな……」
「装甲車も次元区まで後もう少しという所で使えなくなっちゃったし、遺跡少年とクロハネが怪我しちゃったからね〜」
「とりあえず皆を装甲車の外へ運ぼう。怪我の容体も早めに確認しておくべきだ」
という訳でレヴィと協力してシャロン達を外へ運び出し、ネロとユーノの怪我の具合を改めてマキナから聞いておく。
『出血が酷い所は応急処置で塞いだけど……ユーノは右肩の脱臼に頭部への強打による出血、ネロは左腕の骨折に背中の打撲がまだ残ってる。二人とも意識はまだ回復してないけど、横転した装甲車の中にいてこの程度なら、むしろ運が良かった方かも』
「そうだな……だが早めにちゃんとした治療を受けさせるべきだろう。応急処置では出来る事が限られているからな」
「……うぅ……頭がぐわんぐわんして気持ち悪い……」
「お兄さん、シャロンの意識がはっきりしてきたよ。もう自力で動いても平気だと思う」
「そうか。……気分はどうだ、シャロン?」
「……もう最悪……しばらく乗り物は勘弁してほしいよ………」
「残念だが脱出に使うラプラスはシャトルだから、否が応でも乗り物にはもう一度乗る事になる。悪いが耐えてくれ」
「はぁ……だから外の世界には行きたくなかったんだ……」
憂鬱な感情を隠さず表に出し、深く嘆息するシャロン。彼女が次元世界に出るのを嫌ってたのは11年前の出来事がトラウマだ
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