暁 〜小説投稿サイト〜
リリなのinボクらの太陽サーガ
襲撃
[9/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ばらく防空壕の代わりにはなる。車から這い出た俺は、シュテルの時と同様に手を掲げて床にルナ属性、空中にクラウド属性の紋章が浮かぶ魔方陣を展開する。

「顕れよ、雷刃の襲撃者……レヴィ・ザ・スラッシャー!!」

閃光を発し、フェイトそっくりのバリアジャケットを展開している元気ハツラツな水色の髪の少女が現れる。今ここで召喚した彼女こそ、力のマテリアルにして雷刃の襲撃者、レヴィ・ザ・スラッシャーであ――――

「あーーーっはっはッ! 強くて凄くてカッコイイ、ボク見っ参ッ!!」

「こんな状況なのに、登場して早々ポーズ決めてる場合か!」

「何言ってんのお兄さん! カッコイイポーズはここぞという登場シーンに決めてこそ、盛大に輝くんだよ! 現に今、ボク輝いてるゥ!!」

「確かに目立ってるな、色んな意味で。おかげでいらない敵までおびき寄せてしまいそうだ」

「まぁそうだけどさ、初の変身シーンにポーズ決めない魔法少女って色々ダメじゃん! だからこういうのはお約束って言うんだよ!」

「そうなのか?」

「そうなの! 変身シーンに敵が空気を読んで攻撃しないのも、初めてだろうとアクロバットが失敗しないのも、途中で真っ裸になってるのに周りが誰もツッコまないのも、ぜ〜んぶ魔法少女もののお約束なんだよ!」

「ふむ……想像以上に奥が深いようだ、お約束とは。これは俺も知らなかった……」

そういえばこの話って魔法少女が関わってたな……って、何を言ってるんだ俺は? どうもレヴィが表に出てから、調子が狂わされている気がする。

弛緩してしまった空気を戻そうと思ったのだが、わざわざ俺がやるまでもなく、ビルの外の空中の敵からの散弾を反射的に避ける事で否が応でも緊張感が戻ってきた。そもそもさっきから攻撃してくる敵の正体だが、面倒な事にアンデッド化しても魔法の力が残っている管理局員であった。恐らくラタトスクの私兵となった局員達の成れの果てだろう。その数はざっと20体程で飛行魔法が使えるのは半分の10体、残りは地上のアンデッド局員10体。

「行くぞレヴィ、こんな奴らはさっさと全滅させるべきだ」

「いっそボクが全部倒してしまっても構わないのだろう? な〜んてね。オッケー!」

青い魔力光を煌めかせながら、レヴィは颯爽と空中のアンデッド達に“バルニフィカス”で斬りかかっていく。アンデッド局員は各個分散し、部隊じみた動きで対応する。人ならざる存在となって、唯一残った人間性が連携攻撃しかないとは……少し虚しい気になる。

一方で俺もセンチメンタルな気持ちに浸っている場合では無い。地上のも含めたアンデッド局員は、俺達に血まみれのデバイスの先端を向けて誘導弾を連射してきた。俺はゼロシフトで、レヴィは高速移動で避けていき、誘導弾が着弾した爆煙の
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ