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リリなのinボクらの太陽サーガ
襲撃
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たという事は、おまえ……さっき生きる事を諦めたな?」

「…………だって……生きていたって、もう……」

「二度も故郷や仲間を失って辛いのはわかる。先が全然見えなくて心細いのもわかる。苦しくて、痛くて、泣きたくて、落ち込んでいたいのもよくわかる。ああそうさ、俺だってこんな状況でさえなければ、おまえの精神が落ち着くまで時間を与えてやりたい。だが……今は一刻の猶予さえ残っていない。全員が持てる力を全て使って脱出しないと、誰一人生き残れなくなる。そんな事になったら、誰がアクーナの記憶を受け継ぐ? 誰があの街で起きた真実を伝える!?」

「それは………」

「全部マキナに押し付けるのか? おまえまで死んだら、マキナは以前のおまえと同じ苦しみを味わうと知っていてもか?」

「……ッ!」

自分の行いがどういう結果を招くのかを言葉にして伝えると、シャロンは目の瞳孔が大きく見開き、強い衝撃を受けた事で落ち込みだす。ネロ達が着くまでの間、無言でシャロンを見下ろしていると、後悔のあまり彼女は嗚咽を漏らして泣き始めた。

「………ひっく………………出来ないよ……独りぼっちの寂しさは、この11年でよくわかってるもの……マキナにまで、あんな気持ちを抱かせたくないよ……!」

「そうだ……それでいい。まだ逝く必要は無い……」

力が抜けて涙をポロポロ流すシャロンの頭を、ゆっくりと髪に沿って撫でる。これまでの事で彼女の生きる意志はズタボロになっていた。さっきのは一時の迷いが招いた過ちだと言えるが、本当に命を失ってしまえば反省する事もやり直す事も出来なくなる。近くに居ながら無言で事の次第を見守ってくれたネロ達には後で一言告げるとして、シャロンは改めて生きようとする意思を抱いてくれたらしい。

「命あっての物種だ、俺はシャロンを見殺しになんかしない。それにおまえにはちゃんと生きて、命を次の世代に繋げるという使命がある。俺とは違ってな……だからどうにもならなくなるまで、何が何でも生き残ろうと足掻くんだ」

「うん……! うん……!」

涙ながらに頷くシャロン。それを見てマキナも近づいていき、二人で支え合う様に先へ歩き出した。その後ろに俺とネロ達も続き、クリアカンへの移動を再開した。

「兄様、どうしてあんな風にわざと追い詰めたの? 彼女達も辛いんだから、優しく慰めるとか、そういう穏便な方法は取れなかったのか?」

「……優しく慰めた所で、それは一時しのぎにしかならん。途中でまた思考の袋小路に迷い込み、同じような危機を繰り返しかねない」

彼女は繊細で脆弱、そして良識と分別を持ち合わせた精神の持ち主だ、本当ならマキナを残して死を選ぶような人間じゃない。自分の死がマキナの悲しみになると改めて自覚させれば、二度と死を選ばなくなる。ちょっと
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