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魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
第6話 恋と日本文化と戦いと
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までするものなんだろうか? そんな心がそのまま顔に出てたみたいで、ラディ陸曹は眉根を寄せて顔を顰めた。
「おいおいおいエリオー。モテるかどうかっていうのは男の子にとってとっても大事なことなんだぞ? というか夢だな。全次元世界の男の夢だ。全ての男の理想といっても過言じゃないな〜、うん。ちなみに!! オレも自慢だがそれなりにモテるぞ!!」
「はぁ……」
輝く白い歯をラディ陸曹なのだが、どうにも僕にはモテるというのがそこまでのことだとは思わない。モテるよりも大事なこととかか、夢にするようなものがあると思う。
それに自分でモテると宣言するのは、少し恥ずかしいことなんじゃないかと思う。
そのことを口にしようとして、はっとする。
さっきラディ陸曹は、少しくらい陰があるほうがモテると言った。
僕の場合、その “陰” っていうのは、自分の……生まれ方のことだった。
それは僕にとって触れてほしくないことで、触れたくないこと。
なら、ラディ陸曹の “陰” というのはなんなんだろう?
そう思った時、お風呂に入る前に見たあの傷だらけの身体を思い出す。
もしかしたらラディ陸曹も心になにか深い闇を抱えているんじゃ?―
「あ、ちなみにオレの陰の部分はスパイっていう身分だぞ。いや〜ホント役得だよ♪」
――そんなことを考えていた自分がついさっきまでいた。
自慢げに胸を張ってサムズアップするラディ陸曹を見て、ホントにお気楽な人だなぁと呆れて思わず笑ってしまう。
でも、そんなお気楽な人に、僕は救われた。
自分の考えすぎかもしれないけれど、もしかしたらモテるとかなんとかいう話は、自分をリラックスさせようと気遣ってくれたのかもしれない。
こうして話をする前は、スパイだって言ってたからどこか不安だったけれど、ホントはとても優しくて気遣いのできるいい人なのかもしれない。
少なくとも、戦うときに一緒にいてくれると嬉しい人だ。
ラディ陸曹の戦い方とか、昔なにがあったのかとか、まだまだ分からないことが多いけれど、それでも、この人は信用できる人だと思う。
だからなにかお話しよう。
さっきはラディ陸曹から話しかけてくれた。だから今度は僕から話しかけよう。
せっかくだから、機動六課のみんなのことを話そう。
そう思って口を開こうとしたとき?―聞き慣れた声が、自分を呼んだ。
「エリオくーん!! お兄ちゃーん!!」
「――――キャッキャキャキャキャロォッ!!!!!」
考えるよりも早く身体が声の聞こえたほうに向いて?―そしてすぐに元に戻した。
一瞬、ほんの一瞬見えたのは、バスタオル一枚で体を隠したあまりにも無防備なキャロの姿。
声も聞いたし、姿も見てしまったから、どう考えても現実のことなんだけど
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