暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
第6話 恋と日本文化と戦いと
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ながら、大丈夫と応えた。

「“セントウ” の勝手もだいたい分かったし、オレはもう一人でも問題ないよ。それよりせっかくの機会だし、同じ分隊の仲間として、二人でゆっくり話してきな」
「「はーい」」

 ラディ陸曹ともう少し話したかったところもあるけれど、確かにキャロと二人だけで話したことはあまりなくて、こっちのほうが大事かなと思った。だから今回はラディ陸曹の厚意に甘えて、キャロと二人だけで話してくることにした。
 腰にタオルを巻きながらお風呂を出て、キャロと一緒に色々と話しながら家族風呂と書かれた扉の方へ歩いて行く。
 いまラディ陸曹とお話できなかったのは残念だけど、でも、残念なだけ……だった。
 でも。なのに。なんでだろう。

 

 すごくマズイ気がする。



 一緒の部隊で、一緒の分隊でこれから仕事をするんだから、これからも話す機会はたくさんある。
 そう自分に言い聞かせても、なぜだかすごくマズイ気がする。でもなにがマズイのかが分からない。
 普通のおしゃべりではなかったけれど、話しはちゃんと終わった。マズイことなんてなかったはず。あったとしても、気づいた後でもう一度話せばいい。
 
 なのに、不安は消えなかった。

 気のせい。気のせいだ。僕は自分にそう言い聞かせる。そうすることしかできなかった。
 だけどそれが言い訳だということも分かっていたから、不安は消えなかった。
 胸の中に、なにかは分からない不安を抱えたまま、僕は家族風呂と書かれた扉を開けた。






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