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妖精の義兄妹の絆
大好きな友達のために
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しまった!!!」
振り返るとそこには桑を持ち、口の周りに髭を生やしたネコが立っていた。
「ははーん…。兵隊どもが探し回っとる堕天とはおめぇらの事だな。」
「「…。」」
三人は焦っていた。もし、この人が近衛師団に通報すればこんな拓けた場所で逃げきれない。
「かーーっ!!!!」
すると、いきなり雄叫びを上げながら桑を振り回してきた。
「ひぃぃぃっ!!!!」
「恐いですぅーっ!!!!」
「出てけ出てけーっ!!!」
桑を振り回しハッピーたちを畑から追い出そうとする。
「あい!!!ごめんなさい!!!」
「荷車が転がっていったのはこの辺かー。」
「「!」」
坂の上から近衛師団の声が聞こえてきた。
「探せー。」
「はっ。」
「もう追ってきた…。」
「かーーっ!!!!」
「うぎゃあ。」
シリアスな所をおじさんネコの怒鳴り声で台無しにされた。
かと思えばそのネコは自分の家に来るように勧められた。
三人は意味がわからないままおじさんネコの家に身を寄せる事にした。























家に案内され中に入ると優しそうなネコが食事の用意をしていた。
ハッピーたちはおじさんネコに言われるがままテーブルにつく。
せっかく身を潜めさせてもらうのでエマは今まで起きた事を二人に簡潔に話した。
「あらあら。それは大変だったわね。」
「おじさん、おばさん…かくまってくれてありがとう。」
「かーっ!!!めしを食え!!!めしっ!!!」
「あい!!」
感謝の言葉を怒鳴り声で返されてしまいハッピーはすっかり怯えてしまっていた。
「ありがとう…。」
「ありがとうございます。…二人は何でこんな所に住んでいるんですか?」
確かにここは街からずいぶんと離れていて不便だと思われる。
「それはね、ウチの人ってこんなだから王国の考え方とソリが合わなくてね。
昔、追い出されちゃってこんな所で暮らしているのよ。」
「かーーっ!!!いらん事言わんでえぇ!!!」
「はいはい。」
「そっか…。それでオイラたちを…。」
「そんなんじゃねぇやい!!!めし食ったらフロ入れー!!!かーっ!!!」
「あ、あい…。」
さっきからすごく怒鳴っているが疲れないのだろうかとエマは心の中で思っていた。
さらに、替えの服なども用意してくれていた。
風呂から上がった三人は縁側で休憩していた。
「ハッピーとシャルルとエマっていうのね。素敵な名前。
アースランド生まれなんでしょ?誰が名前をつけてくれたの?」
「ナツ…友達だよ。」
「私もです。」
「私も…そう…友達。」
ハッピーたちはそれぞれ言った。
「そのともだちが王都に捕まってるんだ。オイラたち助けに行かないと。」
「人間を助けるの
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