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FAIRY TAIL 友と恋の奇跡
第202話 妖精は再び―――――。
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みんな》を呼んでも、またアイツに動きと能力を封じられるだけ!それなら私が・・・コイツを倒すっ!」

そう言うと、ルーシィは星の大河(エトワールフルーグ)を大きく振るった。が、スロークに包丁の背で受け止められた。

スロ「その心意義はすごく良いと思うよ〜♪だけど、俺が奈落(地獄)におとしてやったらその心意義も水の泡なんだけどね。」

月明かりに照らされ、包丁の刃がギラリと不気味に光った。

スロ「でも、奈落(地獄)に落とす前に・・・俺が美味しく調理してあげるから♪」

ル「結局それが優先なのかいっ!」

場違いなスロークの言葉にルーシィは透かさずツッコミを入れた。

スロ「えりゃァア!」

ル「キャア!」

カプ「ルーシィ様!」

刃を下にして、スロークはルーシィの頭上に包丁を真っ直ぐ振り下ろした。小さく悲鳴を上げながらルーシィは何とか避けた。狙いを外した包丁は地面に突き刺さる。
地面から包丁を抜き取ると、土で汚れた刃をスロークは青紫色をした長い舌で、刃で舌を切らないように舐めた。それを見たルーシィは思わず顔を背ける。

スロ「逃げないでよ。焼くなり煮るなり揚げるなり蒸すなり、ちゃんと美味しくしてあげるからさ〜♪」

ル「さっきも言ったけどどれもヤダし、私絶対美味しくないし、それ以前に絶対に食べれヒャア!」

「食べれないから!」と言おうとしたルーシィの頭上にスロークはまた包丁を真っ直ぐ振り下ろした。ルーシィは何とか避けるが、足を滑らせて盛大にこけ、地面に頭と腰を強く打ちつけた。

ル「いったぁ〜・・・わっ!」

顔面目掛けて包丁が振り下ろされ、間一髪のところで首を左に動かして回避した。

スロ「えい!えい!えい!えい!」

ル「ちょっ・・!うわっ!い゛っ!ギャア!」

両手に持った2本の包丁を交互に動かしながらルーシィの顔面目掛けて振り下ろす。包丁が振り下ろされるのと同時に、ルーシィは地面の上をゴロゴロゴロゴロと転がりながらかわしていく。
ゴロゴロゴロゴロと転がっていくうちに、進む方向が瓦礫で塞がれていた。
背後には包丁を持った悪魔、目の前は瓦礫で行き止まり・・・起き上がって逃げてたらその間にやられてしまう。
ルーシィは断崖絶壁に立たされた―――――!

スロ「これで・・・終わりだァアアアアアアアアアアアアアアア!」

狂ったように叫びながら、スロークが包丁を振り下ろす。

ル「(もう、ダメだ・・・・・!)」

目尻に涙を浮かばせながら、ルーシィはギュッ!と固く目を瞑った。

スロ「ぐひゃぁあ!」

悪魔のなんとも情けない声が聞こえた。そして、いつまで経っても包丁を振り下ろされない。ルーシィは恐る恐る目を開けると、目の前の光景に目を見開いた。


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