暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第二章 天空の大陸 アルビオン
ランサー
[2/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
葉を繰り返すウェールズ。





(絶対に嫌!私は・・・私は・・・!!)


 私はどうしたい?








「ッはあ、はあ・・・!!」
「おいおいどうした、休む暇はねえ、ぜ!!」

 ランサーの突きの連打が襲い掛かる。デルフリンガーで捌いていくが何発かは腕やわき腹を掠めていった。

「剛・魔神剣!!」
「!おっと。」

 地面に叩き付けるように衝撃波を放つ。ランサーはそれを飛びのいてようやく二人の間に距離が生まれた。

「相棒、大丈夫か?」
「はあ、はあ・・・あんまり大丈夫ってわけじゃないな。」

 やはりと思っていたがこの世界で戦ったどのヤツとも比べものにならないくらい強い。既に架は服が所々破れ血が滲んでおり、さらに頭からはツーと血が流れている。対するランサーはほとんど傷らしい傷がついていない。力の差は歴然としていた。

「はあ〜あ、最優のセイバーがこんなもんかよ。がっかりだわこりゃ。」
「・・・何だと。」
「おい相棒、落ち着け!」

 デルフリンガーが叱咤するが、ランサーの言葉は何故か架の精神を乱すものだった。
 急がなければ、ルイズが・・・

「今更あの小娘の方へ向かっても手遅れなんじゃね?今頃うちのマスターと・・・」
「そこを、どけっ!!」
「よせ、相棒!!」

 焦りのためか、真っ向から突っ込んでしまう架。それに対しランサーは「マヌケ。」と呟いた。敏捷性に優れたランサーが、そんな闇雲な攻撃で劣るはずがないのだ。

「瞬迅槍!」
「くっ!」
「いけねえ!」
「遅せぇよ、受け止めるんじゃなくて躱すんだったな。」

 瞬間的に距離を詰めたランサーの一撃を何とか受け止める。が、それこそランサーの思う壺だった。
 下段から真上に払われ、架の体が浮き上がってしまう。

「しまっ――」
「はっ!墜牙爆炎槍!!」
「ぐ、あああああああ!!?」

 打ち上げた架を槍で追撃し、触れた相手を爆砕する。空中では避けることもままならずモロに食らい、そのまま地面に投げ出されてしまった。

「ぐ・・・がはっ」
「相棒、落ち着けって。」
「分かってる、分かってるんだが・・・」
「奴の狙いは唯の時間稼ぎだ。言動に惑わさんじゃねえ!」

 その言葉に架ははっとようやく気付いた。どうやら相手の手中にまんまとハマっていたらしい。

(恐らくランサーのスキルか何かだろう。マスターを人質に捕られているこの状況を上手く利用されたのか・・・。)

 ランサーの固有スキル『嘲罵(ちょうば)』。自身の口から発せられる言葉が、相手の精神や集中力を大きく狂わせる精神干渉系のスキルである。
もう失うのは御免だ。そう思っている架の心が、よりこのスキルを有効なもの
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ