九校戦編〈下〉
九校戦七日目(4)×一年女子からのカウンセリング&治療とミラージ・バット決勝戦
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暗くなった部屋は、人間の目では見えないようになっているが光波が敏感という事は光球がどこに出現するか分かるはずだと思った。実験開始してから数分経ったけど、すぐにスバルは光球が出現前に指を差してから出現したのだった。
「なるほどね、これならいつどこに光球が出現するかで分かるようになればあとは跳躍だね」
「そういう事だが、本来デバイスにこういう機能は付ける事は出来ない。ま、俺だけの技術という事で納得してくれ。それとほのかは余計な細工はしない方がいい、練習でやったみたいな幻術魔法でのダミーをばら撒くなよ?スタミナ浪費で一気に想子が消費されてしまうからな」
二人に釘を刺してから、それぞれのデバイスによる最終チェックを数分で終わらせてからほのかとスバルにデバイスを渡してから手首にはめた。ほのかには光波がもっと感じるようにして、スバルには光波を感じ取る事が出来るような補助機能を付けた織斑印のデバイス。
「二人とも、自分の持ち味とデバイスの補助機能を出せば百%の力が出せる。大丈夫だ、それでワンツーフィニッシュは頂きだ」
「「はい分かりました/うん分かったよ」」
俺の発言により、一位二位独占出来る事を宣言したにも関わらず冷静な対処をするために緊張感を無くしてから送り出した。蒼太が合流した事で、俺らは会場の席にて立って見ていた。エンジニア専用の席とも言ってもいいが、俺ら技術屋が見える最高の席となっている。
真夏とはいえ、一年で最も日が長い時期というのは過ぎている。夜七時ともなれば日はすっかり落ちて、青空から夜空が広がっていた。まるで天空神からのサプライズかのように、今日の夜が特別のように感じた俺であった。
「湖面が照明の光で反射していますね」
「円柱に立つ六人の少女達ではあるが、俺が調整したデバイスは優勝出来る補助機能が備わっている。あとは本人の力を信じるのみだ」
『にしても、身体の線が際立たせる薄手のコスチュームではありますが俺らにとってはどこが薄手なのでしょうか。水面に揺らめく光の中で妖精郷の趣を醸し出しているかもしれませんから、男性ファンがとても多いようですね』
『蒼太の言う通りだが、現在のドレスコードを考えればしょうがないとしか言いようがないね。2030年前後に地球の急激な寒冷化が原因だからか、最近のは露出を抑え気味のようで物足りないとは思わないか?』
俺と蒼太は、途中から念話となって現在のドレスコードについてを話していた。ついでにミラージ・バットは、地上十メートルに投影される立体映像の球体を専用スティックで叩き消す競技であり、その球体の数を競うもんだ。
叩くと言っても手応えは感じないし、割れたり散ったりする訳でもない。選手の持つスティックが出す信号と球体の投影位置を演算機で分析し
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