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異世界系暗殺者
伏魔の時間(2016/05/16 一部修正)
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なると、鷹岡か?
あいつの存在自体が俺にとって不愉快極まりなかったんで、あいつの預金残高をマイナス数値にした上、警視庁の犯罪者リストに鷹岡の名前を痴漢と下着泥の常習犯として永久記録しちまったし」
「鷹岡が防衛相をクビになった原因は君か!!?」


おおっ!烏間先生が大声でツッコミを入れる姿なんて初めて見た。


「………しかし、これでハッキリした。犯人は十中八九鷹岡だ」
「何でそう言い切れるんだ、烏間先生?」
「鷹岡がクビになった直後、防衛相からあるものが盗み出された。1つはE組で使用される機密費。もう1つ――いや、4つは防衛相が俺経由で南君――君に製作を依頼した試作型疑似玉璽(プロトタイプ・サブレガリア)だ」
「「「「「「「「「「ぷ、試作型疑似玉璽(プロトタイプ・サブレガリア)!!?」」」」」」」」」」


………ああ、そういえば鷹岡をブッ倒した直後と夏休み初日に烏間先生経由で防衛相に試作型疑似玉璽(プロトタイプ・サブレガリア)全種を渡してたな。

あれは確か、小遣い稼ぎ的感覚で渡したんだっけ?試作型(プロトタイプ)試験型玉璽(テストタイプ・レガリア)正規実用型疑似玉璽(プロダクション・サブレガリア)が全種開発できた時点で不要になってたからな。


「けど、あれってマジで試作型(プロトタイプ)だから、俺の使ってる玉璽(レガリア)の60%程度の性能しかなかった筈。少なくとも悠馬達に渡した疑似玉璽(サブレガリア)の方が30%は性能が上だ」
「だが、いくら性能が落ちようが使用者次第で補えるんじゃないか?」
「………まぁ、使用者の才能次第だけど、その可能性は十二分にあると思う」
「それに鷹岡には人工ウイルスを開発する様な技術は無かった。恐らく、盗み出した機密費でその手のプロを雇ったと考えていい。
奴の要求通り非武装で行った場合、君は少なくとも4人の試作型疑似玉璽(プロトタイプ・サブレガリア)を身に付けた暗殺・戦闘のプロと戦うことになるだろう。それでも君は生きて帰って来れると断言できるのか?」
「………相手の(バトル)LV次第かな。ってか、烏間先生。先渡ししてた4つの試作型疑似玉璽(プロトタイプ・サブレガリア)盗まれてるのに、夏休み入った直後に残りの試作型疑似玉璽(プロトタイプ・サブレガリア)を要求するとか、防衛省は何を考えてるんですか?もしかして、阿呆ですか?」
「それに関しては、済まなかったとしか言い様がない。俺も昨日、情報本部長から聞かされるまで知らされていなかったんだ。暗殺計画実行直前ということもあって黙っていたんだが……」


まぁ、試作型疑似玉璽(プロトタイプ・サブレガリア)の盗難に関してはどうでもいい。防衛省に渡した以上、壊れようが盗まれようが防衛省の責任だ。

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