第二幕その十二
[8]前話 [2]次話
「何でもあるかっていうと違うから」
「そういうことね」
「それが歴史を大きく動かしたからね」
「香辛料も凄いのね」
「かなりね」
「だからこれだけ美味しいのね」
ナターシャもそのシャラスコを食べています。
「香辛料を使っているから」
「それもオズの国の香辛料は」
それこそと言うドロシーでした。
「外の国のものとはね」
「また違いますね」
「そう、格別に美味しいわ」
そうだというのです。
「お肉もそうだけれどね」
「それでここまでの味なんですね」
「そうなのよ」
「調味料もいいですし」
「ナターシャも笑顔になるわね」
「はい」
微笑んで答えたナターシャでした、実際に。
「そうなっていますよね、私」
「いい笑顔よ」
ドロシーもこう答えます。
「それだけ美味しくて楽しんでるってことね」
「そうなりますね」
「ロシアの寒さもね」
「美味しいものの前には」
「溶けるのね」
こう言うのでした。
「やっぱり」
「そうですね、幾ら寒くても」
「美味しいものには負けるわ」
「そう、美味しいものを食べることは幸せで」
ここでカエルマンが言うことはといいますと。
「その幸せはどんな寒さもね」
「溶かすんですね」
「そういうものだよ」
こうナターシャにお話するのでした。
「だからね」
「はい、それじゃあ」
「心ゆくまで楽しんで笑顔になってね」
「そうさせてもらいます」
「暖かい幸せこそがこの世の一番の宝」
カエルマンはにこにことしてお話するのでした。
「僕も村から旅をしていってわかったよ」
「そうですね、ものを知ることが一番じゃなくて」
ケーキもカエルマンに応えます。
「幸せこそがですね」
「一番の宝だよ」
カエルマンは満面の笑顔で言うのでした、そうして今はお料理を楽しむのでした。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ