第二幕その十一
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「駄目だよね」
「焼いたり煮たりしただけでは」
「そう、一つのものがね」
「必要ですね」
「香辛料がね」
これがどうしてもというのです。
「お肉には必要だよね」
「欠かせないですね」
「調味料自体がそうだけれど」
料理全体にです。
「肉料理にはね」
「香辛料がないと駄目ですね」
「うん、このシェラスコもね」
この肉料理にもなのです。
「胡椒とかは必要だね」
「そうですよね」
「そういえばあれだよね」
神宝もそのシェラスコを食べつつ言います、皆それぞれのお料理を楽しんでいます。
「昔欧州では香辛料がなくて」
「そうらしいね」
カルロスは神宝にも応えます。
「どうやら」
「そう、それでね」
「海に出てね」
「インドまで買いに行ったんだよね」
「それが大航海時代だね」
「そうだよね」
「そこからなんだよね」
ジョージも言うのでした。
「そこからコロンブスがアメリカ大陸を発見したんだよ」
「そう、そしてジョージもドロシーもね」
「アメリカにいるんだね」
「そうなったんだよ」
「ううん、香辛料からはじまるなんて」
それこそと言うジョージでした。
「面白いね」
「そうだね、けれど本当にね」
「香辛料を使わない肉料理は」
「かなりね」
それこそというのです。
「味が落ちると思うよ」
「そうだろうね」
「お刺身とかにしたら」
恵梨香もシェラスコを食べつつ言いました。
「山葵とか使ったら駄目なの?あとお醤油」
「そういうのもないから」
だからとです、神宝は恵梨香にも言いました。
「欧州には」
「お醤油がないことは知ってるけれど」
「山葵もないから」
それもというのです。
「欧州には」
「ううん、じゃあ生姜とかも」
「本当に何もなかったんだ」
欧州はというのです。
「香辛料は。あったのはお塩位かな」
「それだとね」
恵梨香も神宝のお話を聞いてわかりました。
「どうしようもないわね」
「だからどうしても胡椒が欲しくてね」
「欧州の人達はお肉食べるから」
「海に出たんだよ」
「そういうことね」
「オズの国みたいにね」
それこそというのです。
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