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ダンジョンに転生者が来るのは間違っているだろうか
食料庫の異変
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め、【物干し竿】一本だ。

「二十四階層到着っと」

下の階へと足を踏み入れ、辺りを見回した。この辺りにはモンスターがいないのか、一匹も見つからない。
仕方ないとばかりに歩を進める。

「……なんか、気味が悪いな…」

なにかがおかしい。そう感じたのはだいたい三十分くらい経った時だろうか。
モンスターが出てこない。
これは流石におかしいとは誰でも気がつくはずだ。何かあったのか。

『ーー!? ーーーッ!!』

「……ん? 人の声?」

俺の進む通路の奥から、何人かの焦るような怒鳴り声が響いてきた。
冒険者、この階層ということはLv2以上の上級冒険者だ。
だが、その冒険者達以外にも何か別の声が聞こえてくる。
これは……モンスターか。
聞き覚えのある鳴き声に、静かに刀を抜いて構える。

そして、少しして通路の奥から現れたのは四人の冒険者とモンスターの群れ。
ソードスタッグにデッドリー・ホーネット、トロールにダーク・ファンガスにホブ・ゴブリンなど、多種多様なモンスターが群れとなってそな冒険者達を追っていた。
そりゃ逃げるわ……
なんと言っても、数が異常だ。二十は越えている。

あの冒険者が全員Lv2だとしても不利に違いない


「ひ、人!? おい! あんた! 死にたくなかったら逃げろ!!」

冒険者の中で戦闘を走っていた男が俺を見てそう叫んだ。
ソロの冒険者とでも思われたのだろうか? 実際、今は一人であるためそう見られても仕方ないのだが。

まぁ、別に逃げてもいいのだが、ああやって注意、というか逃げるよう心配してくれたのは俺にとってはポイント高い。怪物進呈(パス・パレード)を実行しなかった点においては好評価である。
なら、助けてやってもいいかな

「おい! 何してんだ!! 早く逃げ……!?」

「まあ、少し待ってくれ」

男とすれ違う直前、そう呟く。
男の方も俺を見て誰かに気付いたのか、少し目を見開いた。

「さて、いっちょやりますか」

突撃

集団の戦闘のモンスターとの距離を一気に食らいつくすと、俺はそのまま構えていた【物干し竿】を横に薙ぐ。
それだけで、先頭集団のモンスター達は体を両断された。こいつらは自分に何が起こったのか分かっていないのだろう。
その後も特に苦戦することもなくモンスターを斬り殺していく。
集団でいながら、連携というものを全くとらないモンスター達は容易く狩れた。所詮はただ獲物を狙っていただけの烏合の衆だ。
最後に残ったトロールの頭を斬り飛ばし、付着した血を振り払ってから刀を鞘に収めた。



「すっげぇ……あの数を一人で……」

「何だ、あいつは……」

「お前、まだ分か
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