番外編 とあるウィードの調査官
表裏一体
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る。
千里眼は網膜内のサイオンをレンズの様に眼鏡の様に使って発動する魔法だ。『病気』と『魔法』の中間的な存在は手間が掛かるし、負担も掛かるが―――誰かの為に成るのは嬉しい。
麻花奈は新聞部の事は実際どうでもいいと思っている。
でも、新聞部部員として。困った人を私の魔法で、救えるのなら。
そう考えると余計にやる気が出る。結果的に無月 零の情報が晒されるが、麻花奈自身も『問題児』の変化に興味が有るので、熱心に監視を取り組む。
新聞部は一週間に一度。校内に『魔法科高校新聞』を掲示板に貼っている。
魔法科高校の七不思議や、事件。活動行事や部員募集等を記した新聞。ネットで見ればよくね? と結構言われるが無調法曰く「新聞には、新聞の良さがある」と言っている。
残り二週間以内に全校生徒を漠然とさせるネタ・・・そのネタこそ『問題児』の変化だ。
全校生徒が知っている『問題児』無月 零。
入学当時、入学式で爆睡。
特別演習室を無断で入室&特別演習室を大破。当分の間、使い物に成らない程に特別演習室は破壊されていた。これがキッカケで無月 零の名前は校内に響き渡った。特別演習室は魔法の演習を想定して造られた特別な演習室だ。その特別な演習室を『劣等生』が壊した。実際の所は『問題児』が壊した、のではなく『破壊』に関わった。『濡れ着』を着せられた等様々で、真実はベールに包まれている。
数えれば様々で、一部のみ。
とある『劣等生』は無月 零を、こう詠んでいる。
『魔法科高校の有能な劣等生』と
「は〜は〜ツ〜はックシュン」
無月の鼻から鼻水が垂れる。
「誰か、俺を噂してるな」
麻花奈は追加でカプチーノを注文した。
長丁場に備え、飲物確保は当然。ケーキ・・・食べたいなぁ。
誘惑が、麻花奈の心を揺さぶる。
チラチラ、チラチラっとメニューに視線が向けられる。
我慢、我慢と数回、心の中で連呼するが誘惑に勝てず・・・
「すいません。
追加で、チーズケーキを下さい」
結局、注文してしまった。
まぁ、一週間頑張ったご褒美に。と考えれば自然と右手にフォークを持っていた。完全に誘惑に負けてるな、と思いつつ麻花奈はチーズケーキに手を付けるのであった。
『黒』色は無月 零を追尾する。
その追尾は『プロ』
無月 零の意識の外を完全に付いて追っている。
何者? と考えても無駄と解っているが・・・『黒』色の正体が知りたい。
無月 零を監視する事を目的とする麻花奈からすればライバル? と勝手に思い込むが案外、それが正解なのかも知れない。
会計を済ませ喫茶店を出る。
時間は夕方の5時。そろそろ予定時刻だ。
麻花奈の推測通りに無月 零は友人達に別れを告げ、小走りで目的地に向かった。麻
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