暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第8話 ビーター
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
今まで我慢していたエギルとアスナが同時に口を開いた。

「おい、お前……」
「あなたね……」

だが途中で2人を止める。
そのあとキリトが前に出てシミター使いの顔を冷ややかに眺めながら言った。

「元βテスターだって?俺たちをあんな素人連中と一緒にしないでもらいたいな」

俺も前に出ながらキリトのあとにつづく。

「いいか、よく思い出せ。SAOのCBT(クローズドベータテスト)の倍率はかなりのものだ。受かった1000人のうちほとんどはレベリングのやり方も知らない初心者だった。今のお前らのほうがまだましだ」

そこまで言うとキリトに代わる。

「でも、俺たちはあんな奴らとは違う。俺たちはβテスト中に他の誰も到達できなかった層まで登った。ボスの刀スキルを知っていたのはずっと上の層で刀を使うモンスターと散々戦ったからだ。他にも色々知ってるぜ、アルゴなんか問題にならないくらいな」

「…なんだよ、それ…」

最初に俺たちを元テスターと指弾した男が掠れ声で言った。


「な、なんだよっ!それ!もう元βテスターどころじゃねえじゃねえか!」

「そうだ!もうチートだ!チーターだ!」

「βテスターのチーター、だからビーターだ!」

最後のビーターという言葉を聞くとキリトはニヤリと笑う。

「《ビーター》、いい呼び名だなそれ」

キリトはそう言うとプレイヤー達を見渡し口を開く。

「そうだ、俺はビーターだ。これからは元テスター如きと一緒にしないでくれ」

言い終わるとキリトはウインドウを開き黒いロングコートを装備する。
俺もウインドウを開きボスからドロップしたユニーク品《コート・オブ・ヴァイス》を装備する。
俺の体を小さな光が包み、キリトとは正反対の白いロングコートが現れる。

「2層の転移門は俺たちがアクティベートしておく。ついてくるなら初見のモンスターに殺される覚悟をしておけ」

俺はロングコートをばさりと翻しボス部屋の奥にある小さい扉へ向かう。
扉を開けると狭い螺旋階段が伸びていた。
上がろうとするとアスナがやってきてキリトを呼び止める。
俺はキリトを待たずに階段を上る。
数分上がったところで後ろから足音が聞こえくる。
振り返るとキリトが上がってきているところだった。

「話はすんだのか?」

「あぁ、大丈夫だ」

そのまま数分階段を上がっていくと扉が現れた。
キリトは扉をそっと開けると第2層へ足を踏み入れた。
俺もキリトに続き第2層へ足を踏み入れた。


[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ