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英雄は誰がために立つ
Life8 Is he Lover? NO! Father or Brother
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っていたからだ。
 とは言うモノの、ソーナの年齢を考えれば十分な程と言えるのだが、現在の彼女から見て、本物の戦場を渡り、愚直なまでに鍛えてきた士郎の戦術論理が相当に上に見えるのだろう。
 そんな彼女の考えをよそに、士郎の指摘は続く。

 「――――って事で、もう少し盤面を俯瞰しながら対処していかなきゃ駄目だ。戦場は、生き物のように此方の予想の斜め上を突いて来ること自体、ザラじゃないんだしな。後はそうだな・・・・・」
 「・・・・・・・・・・・・」

 士郎の戦術面の感覚、士郎の慧眼に心底感服しているので、言葉を待つ。

 「――――と、その前に一つ。ソーナ、君は今回の対戦に、どんな思いを志して臨むんだ?」
 「如何いう意味ですか?」

 いきなりの話題の変化に訝しむソーナ。

 「いきなりの話題変更で悪いが、聞いておきたくてな。理由を尋ねると言うなら、笑われたそうだな『夢』を」
 「っ!」

 士郎の言葉に、ソーナにしてはまたまた珍しい位に露骨に不機嫌な顔を作る。

 「と言っても予想出来ていたさ。ルシファー様から、参加したくないって言うのに勝手にどんな会合の内容についてかと、聞いていたからな」
 「冷静ですね?士郎君」

 士郎の言葉を受けて、声から温度を消失させるソーナ。
 聞くモノが聞けば、裸足で逃げ出してしまいそうな冷え冷えとした声だ。

 「そうでもないさ。予想出来ていたとはいえ、俺にとってソーナは大事な友人だ。その友人の夢が嗤われた事実を改めて聞かされれば、腹も立つよ・・・!」

 士郎の言葉には、確かな憤りが孕んでいた事に直にソーナは気付いた。
 だからこそ嬉しく思う。まるで我が事の様に、自分の夢に対する理不尽に怒ってくれる事に。

 「――――と、此処で先に戻る訳だが、何を思って今回のリアスとの戦いに臨むんだ?」
 「・・・・・・・・・・・・何を、ですか」
 「ああ、そうだ。これは戦術以上の事だぞ?時としてそう言う思いが、劣勢な戦況をひっくり返す事もあるんだ。こんな事女性に言う事も如何だかなとも思うんだが、もう少しかなぐり捨てる必死さも大切だな。勿論、この簡易ゲームにそれは通用しにくいがな」

 この士郎の言葉を聞いたソーナは、暫く考えたいと言って少し休憩を挿んでから、また何度も挑んだ。
 結局一度たりとも勝てなかった様だが、士郎の助言の前と後で劇的に変わったようだった。
 そして今日一日が終わった後の士郎は、何とも言えないような顔をしていた。

 (このままいけば、ソーナたちの布陣はかなり強化される。そうなれば、勝敗に関係なくリアス達の評価は確実に下がるだろうな。幼馴染として贔屓してやりたいが、中立の立場だから無理だしなぁ)

 知る事は出来ても口にしてはならな
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