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英雄は誰がために立つ
Life8 Is he Lover? NO! Father or Brother
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た。
 余談ではあるが、ソーナが元士郎を捉えた時に猛スピードで手を掴まれて、猛スピードで退室したらしい。その時の顔が、誰かに恋をし始めた初々しい男の子の様だったと言う事を、すれ違った給仕が同輩の中だけで噂にしたらしい。


 ーInterludeー


 特訓4日目

 士郎は何とも嫌な空気の中に居た。

 「・・・・・・・・・・・・」
 「・・・・・・・・・・・・」

 それもその筈、今日の特訓の指導相手は、昨日の夕方に親の仇のような目で睨みんでいた、匙元士郎本人だった。しかも2人きり。
 しかしながら、このままでは埒が明かないのは勿論、特訓にならない。
 仕方がないので指導役である士郎から切り出す。

 「昨日の俺の何が気に入らなかったかは知らないが、このままじゃ特訓にならない――――つまり、ソーナの期待にも応えられないぞ?それで良いのかい?」
 「・・・・・・・・・っ!――――確かにその通りですね。分かりました。今日の指導、宜しくお願いします」

 ソーナを引き合いに出されて仕方なく、士郎の意見に同意する元士郎。

 「なら、一昨日口頭説明だけした、空手について教えていくぞ?」
 「はい、お願いしますっっ!」

 匙元士郎は、強大な恋敵から指導を受けると言う反骨精神で、今日一日を過ごす事に成った。
 相手をする士郎は、感情を抑えようとしても抑えきれていない、元士郎の嫉妬の双眼を何度も見る羽目になった。


 −Interlude−


 特訓5日目

 ソーナは予定通り、自分の眷属たちに今日の特訓のメニューを渡してから自分の特訓も終えてから午後の事、士郎に簡易版のレーティングゲームで対戦相手を務めてもらっていた。

 「――――投了(リザイン)します。また私の負け・・・ですね」
 「ふむ」

 既に3回目のゲームだが、3回ともソーナの囲碁や将棋で言う中押しでリザインの宣言をしていた。

 「何度やっても士郎君に勝てません。私の何がいけないんでしょうか?」
 「珍しいな。ソーナから俺に、そんな風に聞きに来るなんて」

 士郎が疑問に思うのも当然。
 ソーナは基本的に策を講じるタイプだ。それ故に、仙術論理について誰が相手であろうと仕立にでる事は非常に珍しいと言える。
 つまり、こうして士郎に聞くこと自体が切羽詰っているか、壁にぶつかっているかのどちらかだ。

 「此処まで負けが込んで来れば、聞きたくもなります。それで、如何思います?」
 「はっきり言わせてもらうと、策を弄し過ぎて戦術が固いな。口で言うほど簡単じゃないだろうが、もう少し柔軟さも学ぶべきだぞ?」
 「・・・・・・・・・・・・」

 士郎の指摘に黙るソーナ。
 それは自分自身、薄々感じ取
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